どこかから子猫の鳴き声が…見つかったのは一歩間違えると即死する危険な場所 保護のチャンスは1回!必ず助けてあげるからね

渡辺 陽 渡辺 陽

助けを求めて鳴く子猫

ドンキくん(年齢不詳・オス)は、2023年6月16日、ドン・キホーテの屋上付近で鳴いていた。福岡県在住のちまきなころんさんは、店の近くに住んでいて、たまたま通りかかった時にドンキくんの鳴き声を聞いたという。

「子猫の鳴き声はするのですが、あちらこちら探しても居場所がわからず。既に閉店時間間近で、焦った私は従業員の方に声をかけて、鍵がかかっている非常階段に入らせてほしいとお願いしました」

その約1年前の2022年5月23日、ドン・キホーテ敷地内に、臍の緒がついたままの子猫5匹が保冷バッグを入れたビニール袋に詰め込まれ、遺棄されていた。5匹のうち3匹は既に死んでいたが、何とか生きていた2匹は動物病院の獣医師が命を繋いでくれたという。

「それがきっかけで動物愛護掲示板を屋上エントランスに置かせていただいていたのです。『その掲示板の管理者です』と伝えたら、警備員さんに連携して入らせてくれました」

チャンスは1回

ちまきなころんさんがドンキくんを見つけたのは、屋上と3階の非常階段の間に設置されているエアコン室外機の裏だった。

「もし逃げて飛び降りれば即死。私も失敗したら転落。閉店後はセキュリティ上、施錠しないといけないと言われていたので、今回は諦めるしかないかなと思いましたが、ひとまず捕獲を試みることに。自宅から捕獲器と網を持ってきましたが、チャンスは1回。それでもどうにか保護に成功しました」

その後、ドンキくんはちまきなころんさんがいつもお世話になっているペット霊園で里親募集をし、無事、先住猫と一緒に遊んでくれる猫を探していた人に迎えられた。ドンキくんは物怖じしない性格で、最初から先住猫より堂々としていたそうだ。

先住猫のごはんも横取りするほどの食欲で、すくすく育っているというドンキくん。現在は先住猫と追いかけっこをしたりグルーミングし合ったりして幸せに暮らしているという。

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