スキップフロアのマンション
住み始めて、半年くらい経ちますが、やはり「不便だったな」と思うことは何点かあります。
一つ目は、購入する前から分かっていたことではありましたが、エレベーターが自分の部屋に停まらない、「スキップフロア」のつくりだったということです。
住んでいる部屋は7階なのですが、近くの階ではエレベーターは6階にしか停まりません。一階下の階で降りて、その後階段を登る必要があり、重い荷物を持っていると大変です。将来子どもができたら、ベビーカーも階段で運ばなくてはならず、さらに大変になりそうです。
もう一つは、通路側の部屋には室外機を置くことができないルールになっていたことです。そのため北側の部屋は、室内機と室外機が一体になっていて窓に付けるタイプの「窓エアコン」を使っています。
この部屋は今は荷物置きに使っていますが、将来的には子ども部屋にするつもりだったので、ルールを知ったときにはとても残念に思いました。ほかにも中古マンションなので、共用部分が古めかしい感じがしたり、オートロックがなかったりといった不満点があります。
「今は満足していますが、マンションを購入する前には、子どもができたらどうなるのかなど、自分の今後の生活を長い目で見ていく必要があったなと思います」とTさんは振り返っています。
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立地重視で、妥協した物件を選ぶというケースはよくあるのでしょうか? アルファホーム名古屋株式会社でマンションコーディネーターとして、不動産仲介も担当している川本麻登さんに聞きました。
立地重視で物件を探す場合は、時間をかけて探して
ーースキップフロアはマンションではよくあるのでしょうか?
スキップフロアというエレベーターが停止しない階があるマンションはあります。だいたいのマンションが上下一階以内には停まるので、あまり気に留めない方も多くいらっしゃいます。ただ、階段の移動は毎日のことになりますので、問題がないか考えてみることが大切です。
ーーTさんは憧れのエリアにしぼって住まいを探されていました。
立地重視で探す方ももちろん多いです。しかし、マンション購入は一生に一度の買い物になるかもしれません。理想の立地に、100点に近いマンションがすぐ見つかるとは思えないので、そういう方には、長い期間をかけて探すことができるか聞いています。
もし、Tさんのように急いでで住むところを探す必要があったのであれば、一度賃貸を借りるなどして、購入する物件についてはゆっくり探したほうが良かったかもしれません。
◆川本麻登(かわもと・あさと)アルファホーム名古屋株式会社 マンションコーディネーター
https://alphahomenagoya.jp/