みなさんは「プレゼンティーズム」という言葉を知っていますか。「プレゼンティーズム」とは、出社しているものの、何らかの健康問題によって業務効率が落ちている状況をいうそうです。そこで、全国の20~64歳の女性1万人を対象に調査を実施したところ、約4割が「月に1回以上は体調不良を抱えながら仕事をしている」ことが分かりました。また、プレゼンティーズムに該当する人のうち、6割強が「仕事に影響が出ている」と回答したそうです。
クラシエ薬品株式会社(東京都港区)が、「働く女性のプレゼンティーズムに関する調査」と題して、2023年11月にインターネットで実施した調査です。
調査によると、働く女性の約4割が「体調不良を抱えながら仕事をしなければならない状況(=プレゼンティーズム)がある」(41%)と回答しました。
そこで、「体調不良を抱えながら働く上で、仕事に影響が出ている」と答えた女性1534人(うち重症の人504サンプル、中等症の人515サンプル、軽症の人515サンプル)を対象にあらためて調査を実施した結果、64%の女性が「仕事に影響が出ている」と回答。
「仕事に影響が出ている」と答えた人に対し、「具体的な症状」を聞いたところ、「頭痛」(20.0%)、「疲れ・だるさ」(16.4%)などが上位となったほか、女性特有の症状である「月経痛や月経不順」(9.1%)といった回答も挙げられました。
さらに、「具体的に生じている困りごと」を複数回答で教えてもらったところ、「集中力が続かない」(56.3%)、「業務効率が低下する」(54.8%)などが上位に並びました。
これを年代別に見ると、特に20代(42.0%)と30代(41.9%)の若年層で、仕事への影響を感じやすい傾向にあることが分かりました。
次に、「体調がよくない時に、あなたは会社を休むことができていますか」と聞いたところ、「休暇を取得しやすい」(休暇を取得しやすい19%・どちらかというと休暇を取得しやすい29%)と答えた人は48%、一方、「休暇を取得しづらい」(休暇を取得しづらい16%・どちらかというと休暇を取得しづらい17%)人は33%となりました。
「休暇を取得しやすい」と答えた割合を年代別に見ると、会社で重要な役職を任されやすい40代(46%)や50代(42%)は、20代(57%)や30代(48%)と比べると割合が低く、責任世代になるほど休暇を取得しづらいと感じる傾向にあることがうかがえました。
最後に、「仕事に影響が出る症状に対して行っている対処法」を複数回答で答えてもらったところ、「休養・マッサージ等」(72.0%)、「薬(処方薬・西洋薬・漢方薬)の服用」(48.8%)、「ストレッチ・運動」(45.0%)などが上位に挙げられました。
なお、「仕事中において薬を服用しない理由」では、「眠くなりやすいから」(25.7%)が最多となっていたそうです。