飲酒後は…何時間くらいクルマの運転を避けるべき? 知っておきたい「アルコール分解」時間の計算方法

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

あけましておめでとうございます。新しい1年が始まりました。お正月は新年会などでお酒を飲む機会が増える方も多いのではないでしょうか。飲酒をしての自動車の運転は厳禁ですが、飲酒してからどのくらいの時間があけば運転できるようになるのでしょうか。アルコールの分解時間の目安と計算方法について解説します。

ビール500mlで5時間が目安

アルコールの分解時間は、「アルコール4gあたり1時間」と計算すれば、検知器で検出される可能性がほとんどないと言われています。

※出典:国土交通省「飲酒に関する基礎教育資料」より
https://www.mlit.go.jp/common/001283559.pdf

【ビール】アルコール度数:5%
・1缶350ml 分解時間の目安:3時間半
・ロング缶500ml 分解時間の目安:5時間

【缶酎ハイ】アルコール度数:7%
・1缶350ml 分解時間の目安:5時間

【ワイン】アルコール度数:12%
・小グラス1杯100ml 分解時間の目安:2時間半

【日本酒】アルコール度数:15%
・1合180ml 分解時間の目安:5時間半

【焼酎コップ】アルコール度数:25%
・コップ1杯200ml 分解時間の目安:10時間

【ウィスキー】アルコール度数:40%
・ダブル1杯60ml 分解時間の目安:5時間

▽ただし分解能力は個人差が大きい

アルコールの分解能力は、以下の要素によって個々で異なります。おおむね以下のような傾向が見られます。中にはアルコール4gを1時間で分解できない人もいるので、上の表の数値も、あくまで目安と考えましょう。

・性別(女性の方が低い)
・年齢(年齢に従って低下)
・体重(軽いほど低い)
・体質(遺伝による影響大)
・体調(疲労等で低下)

▽「翌朝なら大丈夫」という訳ではない

「一晩寝れば大丈夫」という考えも禁物です。睡眠中はアルコールの分解速度が遅くなります。そのため目安時間を過ぎて朝になっても、アルコールが抜けているとは限りません。

またアルコールの分解時間は飲酒量に比例して長くなります。例えばビールのロング缶(500ml)を3本飲んだ場合、分解には半日以上かかると考えましょう。

アルコールの分解時間の計算方法

アルコールのおおよその分解時間の計算手順は、以下の通りです。

・純アルコール量を算出
・分解時間(目安)を算出

▽1.純アルコール量を算出

まず、飲酒量とお酒の度数から純アルコール量を算出します。計算式は以下の通りです。

・純アルコール量(g)=飲酒量(ml)☓アルコール度数(%)☓0.8(※)
(※)の0.8はアルコール比重

例えばビール500ml(アルコール度数5%)を飲んだ場合、計算式は500×5/100×0.8=20gとなります。

▽2.分解時間(目安)を算出

次に、純アルコール量をもとに大よその分解時間を算出します。ここでは国土交通省が提示する「アルコール4gあたり1時間」をもとにした計算式をご紹介します。

・分解時間(h)=純アルコール量(g)÷4

例えばビール500mlを飲んだ場合は、上記で計算した純アルコール量から、20g÷4=5時間となります。

上記の計算式以外に、分解能力を「体重×0.1g」として計算する方法もあります。しかしアルコール分解能力が個々で異なる以上、どの基準が正しいとは言えません。飲酒運転を避けるために、分解時間は長めに見積もることをお勧めします。

▽ネットでできる簡易計算も

飲酒量を入力して分解時間を簡単に計算できるページもあります。以下に一例として、キリンホールディングスの計算ページを掲載します。
※飲酒習慣診断(キリンホールディングス)
 https://www.kirinholdings.com/jp/impact/alcohol/0_1/proper/check_list/

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