元グレチキ・北原雅樹さんが飲酒運転防止動画を制作 自身の失敗経験もとに…逮捕され職を失った父親の姿描く

杉田 康人 杉田 康人

元お笑いコンビ・グレートチキンパワーズの北原雅樹さん(44)が、自身の公式YouTubeチャンネル「北原雅樹です!よいしょっ!チャンネル」で、飲酒運転の防止やアルコールの分解スピードを啓発する動画「ほぞを噛む」を公開した。

北原さんは94年に芸能界デビュー。アイドル的人気を誇り、デビュー曲「MIX JUICE」もヒットした。2005年のコンビ解散後は、俳優や司会者としても活躍。NHKの朝ドラ「マッサン」「朝が来た」などにも出演し順風満帆だった矢先の2018年11月、酒気帯び運転をした疑いで現行犯逮捕。釈放後は1年間芸能活動を自粛した。

そんな自身の体験をもとに、飲酒運転で逮捕され職を失った父親の「ほぞを噛む」思い=後悔を娘の視点から描いた動画。撮影や編集、出演もこなした本作品では「お酒を飲んだ次の日でも体内にアルコールが残っていれば飲酒運転です」「アルコールが何時間で抜けるのか正確に知りましょう」「飲酒運転はあなたとあなたの家族の人生を狂わせます」などと訴えている。

北原さんは勤務先だったバーの閉店後、店内で就寝。車で帰宅途中、兵庫県加古川市内で道路交通法違反(酒気帯び運転)で逮捕された。体内には、まだ基準値以上のアルコールが残っていた。アルコールの分解に、どれくらい時間がかかるか知らない人があまりにも多いといい「起こした時は、僕自身気づかなかった。知識がないから間違ったんです。飲んだらアルコールが抜けるまで、どれくらい時間がかかるか知って欲しい」と呼びかけた。

NPO法人・ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)が養成する飲酒運転防止インストラクター資格も取得。アルコールの分解時間について、知識を頭の中に叩き込んだ。睡眠を取っても、飲酒量によっては飲酒運転となるケースもある。「自分にも起こり得ることだと分かって欲しい。飲んだら抜けるまで乗るな…なんです。お酒の知識をしっかり入れて、考えてもらいたい」と力説。抜け切れなかった酒で失敗し、一時は何もかも失った当事者だからこそ説得力がある。

昨年11月、八角代表取締役の大西慎也氏の出版記念パーティーで芸能活動再開を表明。現在は静岡県浜松市を拠点にタレント養成スクールの講師を務めながら、兵庫県内で「らーめん八角」などを展開する株式会社八角の広報やデザイナーを務める。次代のグレチキ育成にも挑む北原さんは、全盛期の人気にも劣らないパワーを飲酒運転の撲滅にも注いでいる。

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