東京・渋谷で展開中の「幽☆遊☆白書」の広告がSNS上で大きな注目を集めている。
「これは一本取られたアイデア!渋谷で展開中、幽遊白書の広告。左側ビル壁面に描かれたキャラクターがライトで演出された光線を発射、右側ビルに描かれたキャラクターに見事ヒットするユニークすぎる仕掛け」と件の広告を紹介したのは「街中広告マニア」としてテレビなどにも出演している加藤誠也さん(@adbrex_)。「この場所に目をつけた調査力、そしてこのアイデアにたどり着いた企画力が凄すぎる。」と絶賛している。
Netflixシリーズ「幽☆遊☆白書」が12月14日に世界独占配信スタートしたことを受け、渋谷のスクランブル交差点で展開されているこの広告。交差点付近のビル壁面、ビジョン等を利用してさまざまな演出がされており、特に主人公・浦飯幽助が必殺技「霊丸」を向かいのビルに描かれた戸愚呂弟に放つ姿は圧巻だ。
尋常ならざる調査力、企画力を感じるこの広告について、加藤さんにお話を聞いた。
ーーこの広告をご覧になった経緯、ご感想をあらためてお聞かせください。
加藤:ネットニュースで知り、渋谷エリアは毎週広告巡礼で回っている事もあり、すぐに場所が把握できたためその日の夜に視察へ行きました。
ポスト内でも記載していますが、この場所に目を付けた調査力、そしてこのアイデアにたどり着いた企画力に驚きを隠せませんでした。そもそも面を飛び出してライトを使って光線を表現する発想自体が見事ですよね。道路を挟んだ空間全体をクリエイティブにしてしまう事で、同作の世界観を疑似体験できる点は非常に面白い取り組みだと考えています。
少し高めの場所での展開だったことや道路を跨いだ仕掛けだったこともあり、この仕掛け自体に気づいている人はそこまで多くない印象でしたが、時間を使ってでも見に行っておきたい広告だと思います。
ーーこのように複数の建物を利用した広告は業界では一般的なのでしょうか?
加藤:一概には言えませんが、非常に稀有な事例だと思います。少なくとも各所への確認、調整では相当な労力を使われているはずです。複数建物を巻き込んだ施策で最近だと、タイミー様の実施したスキマ広告も話題になっていました。ビルとビルの間のスキマなどはどうやって交渉したのだろうと思います。
また、NETFLIX様は作品の世界観をリアルに持ち込んだプロモーションを多数実施されているので、個人的には注目しています。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
投稿:1万近い拡散があったことに驚いていますが、現地で見た感動を考えれば全然ありうる話だったとも思っています。一個人としては、多少なりともNETFLIX「幽☆遊☆白書」の認知拡大に繋がったのであれば嬉しい限りです。
余談ですが、実際に現地で見た感動をなるべく分かりやすい言葉にして発信しようと思いましたが、最終的には「凄すぎる」とド直球なワード選定になってしまいました。日常的に屋外広告を見て回っている私としても、なかなか巡り合えないタイプの施策で個人的には盛り上がっていました。
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今回の話題を提供してくれた加藤さんはX、Tiktokを中心に毎日、目に留まったマチナカ広告を紹介している。見慣れているはずの広告も、プロの視点からのコメントを添えられると新たな発見や感動を味わえる。ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
加藤誠也さん関連情報
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