「【お願い】
な ん で も か ん で も 野 菜 室 に い れ な い で く だ さ い!!
それぞれ適した場所で保存することで野菜によっては倍以上長持ちします。
他の方にも教えてあげてください。」
こんな【お願い】が「野菜&果物 どこに保存する?―早見表―」の画像とともにXに投稿されて話題です。ポストしたのは、野菜や果物を10年以上扱っている野菜のプロ「青髪のテツ(@tetsublogorg)さんです。
早見表には驚く内容が記載されています。キャベツや白菜、ほうれん草などのほとんどの葉物は、野菜室ではなく冷蔵保存に分類されているほか、にんじん、大根、きのこ類も冷蔵室が良いとのこと!
一方、野菜室が適しているのは、ピーマンやきゅうり、ゴーヤ、カットカボチャ、長芋、ぶどう、アボカドなどです。この内容に、「ヤバっ何でもかんでも(野菜室に)入れてる」「知らなかった!」と驚くコメントがならびました。
ちなみに、常温は、丸ごと白菜、トマト、なす、芋類、桃、バナナなどが並んでいます。ただし、高温多湿な夏は常温保存のものも野菜室がおすすめだそう。
温度の違いは、冷蔵室が約0〜6度、野菜室が約3〜7度、常温が約10〜15度です。
青髪のテツさんに、詳しいお話を聞きました。
──ほうれん草は、何の疑いもなく野菜室に入れていました。葉物はほとんどが冷蔵保存で、ちょっとした衝撃です。
葉物野菜は最適保存温度が0〜5度なので、野菜室よりも冷蔵室の方が温度帯が合っているため長持ちします。その際、冷蔵室は湿度が低いので、濡れたペーパーにつつみ、保存袋に入れて保存すると良いです。
──なるほど。温度は低い方がいいけれど、乾燥しないようにしてあげた方がいいのですね。野菜室が適した野菜は、どんな分類のものになるのですか?
野菜室を推奨しているのは、最適保存温度が高く冷蔵室に合わない野菜たちです。私が常温を推奨している野菜も、ほとんどが野菜室で保存することで長持ちさせることができます。ただ、野菜室に入る量も限りがありますので「夏以外は常温でも問題ないよ」と認識して頂けると良いかなと思います。さつまいもやなすは冷蔵庫に入れると低温障害を起こすという理由もあります。トマトなどの追熟が必要な野菜は、追熟時は常温、追熟後は野菜室に入れると良いです。
──季節によって適した保存場所が変わるということですね。
トマトは先ほど説明した通りですが、追熟後も寒い季節であれば、常温の冷暗所で保存可能です。他にも追熟が必要なものに、アボカド、キウイ、メロンなどがあるので、それらの保存場所には注意していただきたいです。
──野菜室に何でもかんでも入れていた方が多く、ポストに感謝するコメントがたくさんありました。
私は青果物を販売する立場なので、消費者の方に、野菜、果物をもっと楽しくたくさん消費して欲しいと思い、日々発信しています。
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こちらの保存場所早見表は、青髪のテツさんの書籍『マンガでわかる やさいのトリセツ』の付録です。保存場所だけでなく、新鮮な野菜の選び方、野菜が長持ちする保存方法、節約テクニックが載っています。
■書籍「マンガでわかる やさいのトリセツ: 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ」(Amazon)https://www.amazon.co.jp/dp/405802075X