980円の着払い、客から渡された金額に困惑 「勘弁してほしい」現役宅配ドライバーの訴えに「思いやりを」「準備しておくもの」

金井 かおる 金井 かおる

 現役の宅配ドライバーとして働く「ひろい」さんが配達先で体験した出来事が、SNS上で大きな話題になっています。受取人が運賃を支払う「着払い」の荷物を届け、送料980円を請求したところ、1万円札しかないと言われ困ったというもの。SNSユーザーからは「金額がわかっているんだからさっと渡せるように用意するでしょ」「お釣りが少なくて済むように準備するのが思いやりでは」などの声が上がっています。

「千円札はございませんか」→即答で「ないです」

 ひろいさんはこの日、朝一番で午前指定の顧客宅へ荷物を届けました。着払いの送料980円に対し、顧客が差し出してきたのは1万円札。ひろいさんが「申し訳ありませんが千円札はございませんか」と尋ねると、即答で「ないです」。

 朝の早い段階で手持ちの釣り銭が減るのは困る。ひろいさんは「あとでもう一度、午前中の終わりごろにお伺いしますね」と出直そうとすると、顧客は「あ、ちょ、ちょっと待って。もしかしたらあるかも」。部屋に引き返し、すぐに千円札を持って現れました。

 ひろいさんに話を聞きました。

──お釣りのいらないように用意してくれると助かる?

 「我々も釣り銭は準備しておりますが、お釣りのないようにそろえてくれているだけで本当にありがたいです。可能であれば、金額をぴったりそろえておいていただきたいところですが、ぴったりでなくても少しでも近い金額であれば全然問題ありません」

──お釣りのいらないように用意する顧客は少ない?

 「僕の担当エリアではぴったり用意してくれるお客様の方が少ないです」

 ひろいさんは自身のSNSを通じて「こういうお客様ホントに多いので勘弁してほしいです」と訴えると、2.3万を超えるいいねがつきました(12日午前10時現在)。ユーザーからは「面倒くさかっただけで(細かいお金を)持ってたんですね」「(客側が)現金を用意しておくのがマナーでは」「うちはぴったり用意しています」「代引きでも、着払いでも、集金でも、お釣りがいらないように準備してます」などの声が寄せられています。

 また、気配り派のユーザーは、1円から500円玉までの小銭が金種ごとに収納できるコインケースに小銭を詰め、ケースの底には千円札も数枚用意するというアイデアを披露。複数のユーザーが「こういうときのために、わが家では100均で売ってる小銭ケースに小銭を入れてます」「うちも玄関に置いて切らさないようにしています」などと写真付きで紹介しています。

12月に入り「1日ではとうてい配達しきれない荷物量」

 お釣り問題以外にも、12月は大手ECサイトのセール、クリスマスやお正月の準備などの影響で荷物が増え、配送遅延が発生します。ひろいさんによると、12月に入り「1日ではとうてい配達しきれない荷物量」が押し寄せているといい、午前中指定の荷物は14時までに、18時以降指定の荷物は21時までに終了するよう走り回る毎日だそう。

 「昔はそれこそ早朝から深夜まで休憩も取らずに走り回ってましたが、働き方改革以降は出勤退勤時間は平月とそれほど大差はありません。また休憩は完全取得、休みも規定の回数は必ず取得しないと会社から怒られます。ただしそれに反して荷物は年々増え続けているため、ドライバーが稼働できる時間が短くなった分、未配や遅延などの新たな問題が出ております」(ひろいさん)

 ひろいさんは「繁忙期は特に時間指定に間に合わないことが多々ありますので、なにとぞご理解いただけると助かります」と理解を求めました。

宅配大手「年末に向けさらなる荷物の増加」

 ヤマト運輸は12月1日、「現在、お荷物の量が増加傾向にあり、一部地域において、お荷物のお届けに遅れが生じております。また、年末に向けて、さらなるお荷物の増加や帰省などによる交通渋滞が予想され、全国的に荷物のお届けに遅れが生じる可能性があります」と発表。「お荷物をお送りいただく際には、日数の余裕をもってご利用くださいますようお願い申し上げます」と呼びかけています。

 佐川急便も同日、公式ホームページに「物量増加に伴うお荷物の遅延について」と題した文書を掲載。「一部の地域において、現在もお荷物のお届けに遅れが生じております。大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒、ご了承いただきますよう宜しくお願い申し上げます」としました。

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