「ここは私の家!」「はしゃぎ過ぎはダメだよ」 繁殖場から保護されたコーギーとボランティア宅の先住犬たち 君が来てわが家をいっそう明るくなった

松田 義人 松田 義人

「保護犬」の中には、繁殖場などの劣悪な環境からやってきたワンコも少なくありません。福岡県を拠点に、行き場を失った犬猫を保護する活動を行うボランティアチーム、わんにゃんレスキューはぴねす(以下、はぴねす)にやってきたくおんちゃんというコーギー犬も、長崎の繁殖場で保護されたワンコでした。

預かりボラさんの家の先住犬ともすぐに溶け込む

くおんちゃんは、生後5カ月のメス。ピンとした大きな耳が特徴です。

劣悪な以前の環境を感じさせないほど明るい性格で、初めて会ったはぴねすのスタッフにも警戒心がなく、尻尾をフリフリさせながら挨拶してくれました。

くおんちゃんは、はぴねすの預かりボランティアさんの家で過ごすことになりましたが、実はこの家には先住犬がいました。先住犬との相性次第では、この家からの引っ越しも視野に入れていましたが、ここでもくおんちゃんは、持ち前の柔和な性格で先住犬ともすぐに溶け込みました。それどころか、先住犬たちとの交流でさらに本来の自分を出すようになり、部屋中をうれしそうに駆け回るほどのヤンチャぶりを見せてくれました。

「ここは私の家よ!」とばかりに安心して遊んでいる様子に胸をなでおろす預かりボランティアさんですが、ときに先住犬たちが「おいおい。それははしゃぎ過ぎだぞ!」とくおんちゃんを諭すような場面も。先住犬たちがくおんちゃんを「仲間」として受け入れ、教育している様子も見受けられ、預かりボランティアさんの家の空気はそれまで以上に明るくなりました。

「もしや、若年性白内障ではないか」

明るく元気いっぱいのくおんちゃんですが、保護当初から気になることがありました。それは右眼が白濁していること。白内障は老犬によく見られるものですが、くおんちゃんはまだ生後5カ月ほどの子犬です。

「もしや、若年性の白内障では」と心配するスタッフでしたが、獣医師によれば、眼圧も正常で若年性の白内障でもないとのこと。原因はわからないものの、痛がっている様子もなく生活に支障もないことから、当面は様子を見ていくことになりました。重篤な病気ではないことが分かり、スタッフや預かりボランティアさんはおおいに喜びました。

先住犬2匹がいる優しい家族の元へ譲渡が決定

避妊手術はまだですが、必要なワクチン接種などを終え、はぴねすではくおんちゃんを迎え入れてくれる里親募集をかけました。

すると、ほどなくして「くおんちゃんを迎え入れたい」という里親希望者さんの申し出がありました。以前、元野犬の子犬2匹を一緒に迎えてくれた方です。この優しい家族の「3匹目」としてくおんちゃんは正式に譲渡されることが決まりました。

くおんちゃんの性格ならきっと先住犬とも仲良く元気に過ごしてくれることでしょう。繁殖場での辛い経験をしたくおんちゃんですが、これからは優しい家族、そして先住犬と一緒に毎日笑顔が絶えない幸せな生活をおくってくれることを、はぴねすのスタッフは強く願いました。

わんにゃんレスキューはぴねす
http://happines-rescue.com/

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