まわりの本音が覗ける!?「飲まない日」を楽しむ
「ソバーキュリアス」と言う言葉を、ご存知だろうか? 「Sober=シラフ」と「Curious=好奇心」を掛け合わせた造語で、数年前から欧米の若者の間でトレンドに。日本では、全くお酒を飲まないという事ではなく「あえて飲まない日をつくってみる」「量を減らしてみる」というような意味合いで広まりつつある。禁酒や断酒とは違って、あくまでも「楽しむ」事がポイント。実際にソバキュリを取り入れている人に話を聞くと「まわりが酔っ払っていく経過を観察するのが、密かな楽しみ」「自分だけがシラフの席で、意外な本音が聞けた!」なんていう意外な楽しみ方も。
ノンアルコールカクテル「モクテル」専門店も
「平日は飲まない」「外では飲まない」など、お酒との付き合い方が多様化している近年では、居酒屋や、缶酎ハイにも「ノンアル」や「微アルコール」の種類が豊富に。ノンアルなのに見た目はまるでカクテルな「モクテル」も、今ちょっとしたブームだ。神戸・三宮で、モクテル専門のバー「MOCKTERIA(モクテリア)」を経営する森田洋行さんは「モクテルはmock(似せる)とcocktail(カクテル)を合わせた造語。お酒が飲めない方や、健康のために控えている方、妊婦さんなど、これまではバーに行きづらかった方の来店も多い」と話す。
自宅で「モクテル」を楽しめるアイテムも登場
様々な味を掛け合わせることで新しい味が生まれるモクテルは、自宅でオリジナルブレンドに挑戦するのも楽しみ方のひとつだ。例えば、サントリーが4月23日(火)から全国で販売を開始した「おうちドリンクバー」シリーズ。人気商品「C.C.レモン」と「POPメロンソーダ」の濃縮タイプだが、こちらはまさにモクテル作りにぴったりのアイテムだ。
本来は炭酸水で割って楽しむのだが、【POPメロン+牛乳=メロンミルク】、【C.C.レモン+烏龍茶+炭酸=レモン烏龍ソーダ】という具合にアレンジは無限大。実際にやってみるとこれが想像以上に楽しく、学生時代にファミレスで、ドリンクバーのドリンクをブレンドして「美味しい!」「これはイマイチ」と友人と盛り上がった記憶が蘇った。
アルコールや炭酸の強さも自分好みにカスタマイズ
「明日早いけど少しだけ飲みたい」という日には、炭酸割りにほんの少しだけ焼酎をプラスして【微アルコール酎ハイ】なんていうのも、アリだろう。
「自宅でモクテル」の魅力は、味、炭酸の有無や強さ、アルコール度数まで、その日の気分や、好みでカスタマイズできるところ。一缶開けると飲み切れるか不安な時も、好きな量だけ作れるというのも有り難い。飲みかけのビールや缶酎ハイを「明日飲もう」と冷蔵庫に入れておいて、翌日飲んだ時のあの残念な気持ちは読者の皆様も経験があるのでは。
「酔い潰れるまで飲むぜ!」なんていうのが武勇伝になったのは、過去のこと。体調や気分によって、フレキシブルな選択肢をもつことが令和流の「エモい飲み方」なのかもしれない。
◆中口 のり子 芸術系大学卒業後、出版社にて地域情報誌の企画提案や取材などを担当。結婚・出産を経て、デザイナー&ライターとしてフリーランスに。ラジオ関西の情報サイト「ラジトピ」への寄稿ほか、大阪・兵庫を中心に活動。グルメから美容まで、最新の流行がいち早くキャッチできるこの仕事は天職!?