「甲子園歴史館」の入館者数が急増、阪神優勝ペナントやシーズン振り返る展示も好評

小森 有喜 小森 有喜

阪神タイガースの躍進に伴い、兵庫県西宮市内の「甲子園歴史館」の入館者数が増えている。リーグ優勝のペナントやトロフィーを一目見ようと訪れる虎党も多く、「球団の歴史も振り返りつつ優勝の喜びに浸れる」と好評のようだ。

同館は2010年、阪神甲子園球場の歴史を伝えるミュージアムとして、球場の隣にオープン。今夏に通算来館者数が150万人を突破した。リーグ優勝した9月14日の翌日からしばらくは、開館前に行列ができるほどの盛況ぶりで、同月の来館者数は昨年の約4倍に増加。10月に入ってからも客足は好調だという。

特別展示として、今シーズンの印象的な試合をパネルやスポーツ新聞の1面で振り返るコーナーや、岡田彰布監督の実使用ユニフォーム、優勝決定日に佐藤輝明選手が放った20号ホームランのボールなどが展示されている。今月18日からはVRコーナーの映像に、今年の胴上げやビールかけを体験できるものも加わった。

また常設展示では、球団草創期からの歩みを紹介している。戦前から1950年代まで活躍したスター選手・藤村富美男さんの「物干し竿」と呼ばれた長いバットや、大投手・村山実さんが獲得した数々のタイトル記念トロフィー、現・岡田監督の現役時代のユニフォームやサイン入りボールなど貴重な品々が並ぶ。昨年のリニューアルで、鳥谷敬さんら最近活躍した選手の紹介コーナーも充実。金本知憲さんの1492試合連続フルイニング出場の記念盾、藤川球児さんがWBCに出場した際の優勝リングなどがある。

斉藤一歩さん(49)、亜弓さん(41)=神奈川県=はクライマックス・シリーズの試合観戦に合わせ、初めて同館を訪れた。今年7月に生まれた長男に「大河(タイガ)」君と名付けるほどの虎党夫婦で、一歩さんは1985年の日本一の頃から応援している。「子どもの時に見た日本一、その後の暗黒時代など色んな記憶が蘇ってきた」と満足そうで「特別展示で優勝の喜びを噛みしめることができて最高」と笑顔だった。

今年の優勝ペナントやトロフィーの展示は11月5日まで(予定)。10:00~18:00(11~2月は10:00~17:00)。月曜休館(試合開催日、祝日を除く)。大人900円、高校生700円、4歳~中学生500円。

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