「こんなに大きくなるなんて」と手放された犬 散歩してもらえず夜鳴きしていた甘えん坊、笑顔の輪広げる

渡辺 陽 渡辺 陽

チャコちゃん(4歳・メス)は、1歳3ヶ月の時に保護された。現在は4歳で、元気いっぱいだ。彼女の物語は、大阪府在住の中西さんがインスタグラムで見かけた里親募集の情報から始まった。

中西さんは、チャコちゃんの元の飼い主に直接連絡を取り、相手宅まで会いに行った。里親に出す本当の理由は飼い主にしか分からないが、チャコちゃんの飼い主は、「こんなに大きくなって力も強くなると思わなかった。散歩が大変で、散歩が足りなければ夜も鳴いて寝ないから飼ってられない」と言った。中西さんは、「覚悟も責任感も愛もないんでしょう」と思い、チャコちゃんを引き取ることにした。

家族や先住犬との信頼関係を築く

2019年3月、夫妻はチャコちゃんを連れてきた。先住犬のミルクちゃんは、チャコちゃんと初めて会った時、「ギャン吠え」した。中西さん夫妻は2匹が直接触れ合うことを避け、まずはミルクちゃんに、「チャコは家族なんだ。これからこの家で一緒に暮らすんだ」と分かってもらうことから始めた。

「夜はミルクちゃんとチャコちゃんを違う部屋に分け、夫婦も別々の部屋に分かれてぞれぞれと一緒に寝ました。柵越しに吠え合っていた2匹は徐々に慣れていきました。そして、1か月後には首輪をつけて同じ部屋へ。この時、ミルクに受け入れられたチャコは、触れ合えて嬉しそうでした。」

チャコちゃんの名前の由来は、被毛が茶色とチョコレートを合わせたような色からきており、また、夫がロックバンド「サザンオールスターズ」のファンであることから、バンドの名曲「チャコの海岸物語」に因んで名付けられた。

チャコちゃんは元気なおてんば娘だが、同時に寂しがり屋で甘えん坊でもある。好き嫌いが多く、飽き性でマイペース、神経質で頑固な一面も持っている。

チャコちゃんが加わって、家族は大きく変わった。

「最初はミルクがチャコを受け入れずにストレスを感じたものの、時間をかけて向き合うことで信頼関係が築かれ、家族としての絆が深まりました。2匹と共に楽しい時間を過ごし、川遊びや雪遊びなど、季節ごとのアクティビティも増えました。人生はより充実していきました」

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