岡山から世界一の小学生誕生―。岡山大付属小4年佐藤志叡(もとあき)君(9)が今夏、「30秒で最も浮輪をすり抜けた数」で22回のギネス世界記録を樹立した。細身の体格を生かして素早くこなし、初代の記録保持者に。「練習を頑張ったのでとてもうれしい」と喜んでいる。
児童館を利用する子どもを対象に、児童健全育成推進財団(東京)が「児童館ギネス世界記録チャレンジ」として企画した。浮輪すり抜けのほか「1分スプーンピンポンパス」「30秒ボール回し」の3種目に全国から計600件のエントリーがあり、予選を通過した各種目3組が8月18日、ギネス公式認定員とオンラインでつないで挑戦した。
浮輪すり抜けは、地面に置いた浮輪(内周100センチ以上か直径32センチ以上)に片足を入れ、胴体や頭、反対の足を抜いて浮輪を地面に置く動作を30秒間で何回できるか競う。ギネス記録に挑戦する新しい種目として採用され、3種目で最多の368件のエントリーがあった。
佐藤君は、日頃から利用する岡山市旭東児童センター(岡山市中区旭東町)で挑んだ。予選では標準的とされる14回を上回る20回で1位通過。本番では家族らが見守る中、無駄のない素早い身のこなしで、予選を超える22回を達成し、世界記録保持者になった。
同センターですり抜けに挑む友達を見て興味を持ったといい、7月から練習をスタート。夏休みに入るとセンターに通い詰め、友達と競い合いながら技術を磨いてきた。比較的細い体つきも味方し「できるだけ早く、失敗しないことを意識した」と佐藤君。「今後もいろいろな種目に挑戦していきたい」と話している。