「親の預金額を知らない」約8割 その一方で…親の介護施設の入居費用「親の資産をあてにしている」8割強

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

株式会社ファミトラ(東京都港区)は、親が存命している全国の40〜60代の男女406人(40代30.8%・50代36.2%・60代33%)を対象に「介護施設とお金」に関する調査を実施しました。その結果、親が認知症になると親名義の自宅が売却できなくなる可能性があることについて、約7割の人が「知らない」と回答しました。その一方で、8割強の人が「親の介護施設入居には親の資産をあてにしている」ことが分かりました。

調査は2023年8月にインターネットで実施されました。

厚生労働省の発表によると、日本の65歳以上の高齢者における認知症者数は年々増加傾向にあり、2025年には約730万人、約5人に1人にのぼると推計されています。認知症発症後に意思能力がないとみなされると、定期預金の解約など銀行口座からの入出金や不動産の売買契約といった、あらゆる法律行為ができなくなる、いわゆる「資産凍結」という状態になるといいます。

そこで、「親が認知症になると親名義の自宅が売却できなくなる可能性があることを知っていますか」と聞いたところ、73%の人が「知らない」と回答。さらに、「親の預金額」についても79%の人が「知らない」と回答しました。

しかしながら、その一方で、親の介護施設の入居費用には「親の現金、金融資産、年金から支払い、足りなければ自分が負担する」(55.4%)や「親の現預金、金融資産、年金から支払い、足りなければ親の家を売却する」(30.5%)など、実に85.9%もの人が「親の介護施設入居には親の資産をあてにしている」という実態が浮き彫りとなりました。

さらに、「親名義の不動産を売却できなくなる事態に備えて、使える手段」について聞いたところ、多い順に「生前贈与」(251人)、「任意後見制度」(173人)、「家族信託」(116人)などが挙げられたそうです。

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