「おいで」温泉地で駆けてきた子猫 運命感じて保護 ほっぺすりすりする甘えん坊に「可愛すぎて幸せ」

渡辺 陽 渡辺 陽

デデンネくん(生後3ヶ月・オス)は、温泉地で暮らしていた野良猫だった。

埼玉県在住のれこさんは、マイクくんという保護猫を引き取るために、2023年7月1日から4日にかけてとある温泉地を訪れた。滞在中、マイクくんが生まれた場所を見ておきたかったので、保護された場所に行ってみると、建物の間の隙間に何匹かの子猫がいたという。
「マイクの兄弟かな?と思いながら、『おいで』と話しかけて手を叩くと、1匹だけこちらに走ってきた子がいました。それがデデンネです。生後2ヶ月くらいでした。デデンネが『キミにきめた!』と、私を選んでくれたようで、思わず『一緒に行こう!』と声をかけていました」

近くまで走ってきてれこさんの様子をうかがうデデンネくん。れこさんは、「この子と友達になりたいと思ったそうだ。猫風邪をひいているようだったので、何とか保護できたらと、マイクくんを紹介してくれた女将さんに連絡し、女将さんと一緒に「ちゅーる作戦」を決行。デデンネくんは、れこさんの手が届く距離まで近寄ってきた。

「少しずつちゅーるを置き、食べてくれるのを待ちました。デデンネはすぐにちゅーるの虜に。食べながらどんどん近くに歩いてきました。『今だ!』と思った瞬間、手を伸ばしてデデンネを捕まえ、女将さんに現地の動物病院に連れて行っていただきました」

マイクくんを育ててくれたご夫婦が、デデンネくんも1ヶ月間育ててくれた。れこさんは、8月2日に迎えに行ったという。

楽しさが2倍に

帰路、最寄りの新幹線の駅まで行く時、デデンネくんは車の中でたくさん鳴いた。
「育ててくれたご夫婦とのお別れだと感じていたのかもしれません。しかし、新幹線に乗ると突然鳴き止み、あくびをしてお昼寝。そのまま家まで帰ることができました。家に着くと、部屋の中を探険。ゆっくり歩く姿が可愛かったです」

デデンネくんを保護したのは7月2日、ポケモンの「デデンネの日」だった。デデンネはポケモン図鑑番号702番のキャラクターなので、お祝いをするのだった。

「私はポケモンの大ファンで、なかでもデデンネが一推しなんです。デデンネは我が家のデデンネと同じオレンジ色のポケモンなので、すぐに名前はデデンネにしようと思いました。デデンネ好きの友達からは、『デデンネコちゃん』と呼ばれています(笑)」

デデンネくんは、顔も仕草もとにかく可愛い最強猫。先住猫のマイクくんとデデンネくんの最近のマイブームは、お泊まり会だという。
「マイクとデデンネは普段それぞれのケージで過ごしているのですが、一緒に遊ぶと、相手のケージに入っていることがよくあります。試しにケージのドアを閉めてみると、お互いのごはんをつまみ食いしたり、トイレも使ってゴロゴロくつろいでいます。我が家ではそれを『お泊まり会』と呼んでいます。ただ、30分くらいするとデデンネが落ち着かない様子で鳴き始めます。自分からマイクのケージに入ったのに、少し経つとホームシックになり、自分のケージに帰って行きます。

マイクくんを迎えてから1ヶ月後、デデンネくんも迎えたことで楽しさが2倍になった気がするというれこさん。
「毎日一緒に遊ぶ姿は本当に可愛いし、近くを歩くと擦り寄ってきて、ほっぺすりすりしてくれるのも可愛すぎて幸せです。2匹とずっと一緒にいたいから、マイクとデデンネの健康管理はもちろん、自分もずっと元気でいられるように健康に気をつけようと思い始めました」

マイクくんやデデンネくんがいた場所には、他にも名前の無い猫達がいた。デデンネくんを保護した後、現地で猫と暮らしている有志の方たちが協力して、彼らを保護してくれたという。
「保護された子猫たちは、全員ずっとのお家が決まったそうです。また、デデンネの親猫さんも無事保護され、なんとマイクとデデンネを育ててくれたご夫婦のお家の子になりました!あの場所にいた子達が、みんな安全なお家に行けて本当に嬉しかったです」

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