「除湿、弱風設定→節電」は都市伝説だった…?!エアコンの賢い節電方法をメーカーに聞いた

東寺 月子 東寺 月子

連日、熱中症警戒アラートが発表される今年の夏。エアコン使用が不可欠だけれども、2023年6月から大手電力会社7社が電気料金(規制料金)の値上げを決定し、家計への負担が気になるところ。「できるだけ節約しながら、効率よくエアコンを使いたい」と思っていても、実はその設定、余計に電気代がかかっているかも!?

知っているようで知らない、エアコン節電方法のコツをパナソニック エアーマイスター
福田風子さんにお聞きしました。

どこまで知ってる? エアコン節電のホント

節約のためにいろいろ試しても、それが間違っていると元も子もありません。「エアコンは使い方次第で節電可能です。でも、意外と間違った使い方をしていることも多いので気をつけて」という福田さん。間違えがちな節電対策はこちらです!

その① 『弱風』設定なら節電!?

「弱風は電力を使わなさそうなイメージなので、節電になると思いがちですが……ここは要注意です! 使い方によっては、節電どころか余計に電気代がかかることも。エアコンは運転直後から設定温度に到達するまでに多くの電力を要します。最初から弱風にしていると、設定温度に到達するまで余分に時間がかかり、その結果、電気代が多くかかることも。風量は『自動』がおすすめです」

その② 『除湿』設定をすると節電できる!?

「実は、一概に“除湿が節約になる”とは言い切れないんです。現在のエアコンには、『弱冷房除湿』と『再熱除湿』と2つのタイプがあり、この2つは電気代が大きく違うので注意が必要です!基本的に、『再熱除湿』方式は高機能タイプに搭載されており、一般的なエアコンの『除湿』は、『弱冷房除湿』です。取扱説明書やカタログで確認してください。

単純に『消費電力』に注目すると、『弱冷房除湿<冷房<再熱除湿』となりますが、『弱冷房除湿』が節約になるからといって、最初からずっとこちらを使うのはNG。『除湿』は湿度を取りやすくするために、実は風量が弱くなるので体感として涼しさを感じにくいのです。蒸し暑い時はまず、『冷房』を使って室内温度を下げてから、『除湿』に切り換えて湿度を下げるのがおすすめ。外の気温が低いけれど湿度が高いという場合は、初めから『除湿』をご利用ください」

その③ 風向きは『一定(水平)』にしておくのが節電!?

「『風向き一定(水平)vs 自動フラップ』これもよく話題に上がりますが、引き分けといったところでしょうか(笑)。風向きによって電気代が変わることはありません。ただ、風速1m/sで体感温度が1℃~2℃変わるんです。暑いときは直接風が体に当たる方向で、冷えたなと思ったら一番上向きすると、体に直接風を当てずに降りてくる冷気でゆっくり部屋を冷やすことができます」

その④ こまめに電源を切るのが節電!?

「エアコンを使用している時は、つけたり消したりを繰り返すよりも、つけっぱなしがお得です。これはご存じの方も多いですよね。猛暑の時期、30分程度の外出ならそのまま、1時間以上の外出になるようでしたら、一度切ってから出掛ける方が節電になります」

これらはエアコン使用の基本的な節電のコツになるそう。今年はまだまだ暑い日が続きそうなので、賢く使いこなして、上手に節約したいところですね。

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