エアコンの「節電方法を誤解している」人は約6割…「室外機をカバーで覆う」「こまめにオフ」を超えた1位は

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同社は、調査結果の公表にあわせて、エアコンのしくみと上手な使い方についても紹介しています。

【「空気の通り道」をふさがない】

夏、部屋が「暑い」と感じるのは空気中にたくさんの「熱」があるからです。この熱を減らして部屋を「涼しく」するのがエアコンです。エアコンは、​「室内機」と「室外機」がパイプ(配管)でつながっていて、​室内の「熱」を家の外に運び出して部屋を涼しくしています。こうした仕組みのエアコンの節電ポイントは、熱をスムーズに集めて逃がせる状態をつくることや、圧縮機に余計な負荷をかけない使い方をすることです。

▽フィルターにホコリをためないようにしましょう

室内機が熱を効率よく集められないと、無駄な電力消費につながります。効率よく熱を集めるポイントは、熱交換器により多くの空気を通すことです。フィルターにホコリがたまっていると、熱交換器を通る空気の量が減ることで効率的に熱を集められなくなり、室温が設定温度に到達するまでに時間がかかってしまいます。その分、電気代がかかってしまいますので、空気の通り道をふさがないよう、2週間に1回を目安に、フィルターの定期的な掃除を心掛けましょう。エアコンのフィルターを一年間掃除しないと、消費電力が約25%も無駄になると言われています。

さらに、ダイキンの調査では、フィルターに積もった3年分のホコリを掃除すると、なんと約50%の無駄な電気を削減できることもある、という結果(※)にもなりました。

※フィルター掃除と室外機周辺の片付けによるエアコンの節電効果を検証
https://www.daikin.co.jp/-/media/06A4BFF650DE4A95ACA6239B779BA4B5.ashx

▽室外機まわりもスッキリさせましょう

空気の通り道は、室内の「熱」を外に逃がす「室外機」にとっても大切です。室外機周辺に障害物があり、吸込口や吹出口が塞がれてしまうと、熱を効率的に逃がせずエアコンに負荷がかかり、無駄な電力消費につながります。室外機の周辺はすっきりと、余計なものは置かないようにしましょう。

【「エアコンの心臓」にかかる負担を減らす節電の工夫】

エアコンは室内機で集めた「熱」を、「冷媒」というガスが運んで、「室外機」から外に逃がして部屋を涼しくしています。この「冷媒」を循環させているのが、“エアコンの心臓”ともいえる「圧縮機」です。「圧縮機」は、冷媒に圧力をかけ、送り出す動作を繰り返す部品です。エアコンを動かす電気の大部分は、この「圧縮機」を動かすために使われるのですが、その割合は、なんと約80%。エアコンの消費電力のほとんどは、圧縮機が使っています。

▽スイッチのオン・オフは控えめに

エアコンはスイッチを入れた直後、勢いよく運転して部屋をすばやく冷やそうとします。このとき圧縮機は、より多くの熱を運ぶために、運転の力を強めています。お部屋が適温になったら、その状態を維持できる程度に力を落として安定運転を続けます。そして、お部屋が暑くなってくると、圧縮機はまた動きを強めます。スイッチのオン・オフを繰り返すと、圧縮機への負荷が高まる頻度が増え、その分、多くの電力を消費します。

なお、ダイキンの実験では、日中の場合30分程度の外出なら一度オフにするより「つけっぱなし」の方が節電につながる結果となりました。

▽設定温度を下げる代わりに風量を上げてみましょう

エアコンの設定温度を下げると、より多くの熱を運ばなくてはなりません。その分、圧縮機に負荷がかかります。早く涼しくしたい時、設定温度を下げる代わりに、風量を上げて「体感温度」を下げるのも工夫のひとつです。風量を上げると、室内機の音が大きくなって電気をたくさん使っているように感じるかもしれませんが、実は、ファンを動かすモーターは、圧縮機と比べて、とても少ない電気で動きます。「早く」「涼しく」したい時は、設定温度を下げる前に風量を上げてみましょう。

▽「風量自動」で効率的に運転を

節電しようと風量を弱めに設定していると、熱交換器を通る空気の量が減り、「熱」を集めるのに時間がかかります。その分圧縮機に負荷がかかり、余計な電気を使ってしまいます。風量を自動にしておくと、エアコンはスイッチを入れたあと、どんどん熱を運び出し、すばやく部屋を涼しくします。必要な分だけ室内の熱を減らせたら、あとはお部屋の温度を維持できるように安定運転を続けます。風量自動は、より効率的な運転で圧縮機の負荷を抑えます。エアコンは基本的に「風量自動」を心掛けましょう。

【室内の「温度ムラ」を抑えることも節電に】

暖かい空気は上昇する性質があり、冷房中は天井付近と床付近の温度に差が出る「温度ムラ」が起こりやすくなります。「温度ムラ」があると、エアコンの無駄な運転につながりやすくなります。エアコンは一般的に、天井に近い、高い位置に設置されており、室内機で吸い込んだ空気の温度から室温を判断しています。温度ムラがあるお部屋の天井付近には暖かい空気が溜まってしまい、その空気を吸い込んだエアコンは、「室内はまだ設定温度に達していない」と判断します。人が生活する床付近は十分涼しくなっていても必要以上に運転してしまい、消費電力の増加につながることがあります。

▽風向は「水平」にしましょう

少しでも「温度ムラ」を抑えるには、風向は「下向き」ではなく「水平」にするのがおすすめです。冷たい空気は重いため、床方向にたまる性質があります。最初から床付近に冷気を送り込むのではなく、上から下に冷気が自然に降りるようにすることで、「温度ムラ」 を抑える効果があります。また、エアコンの風が身体に直接あたる不快感を和らげることにもつながります。

▽空気清浄機などを活用して空気を撹拌しましょう

風向を水平にしても、時間とともに「温度ムラ」はできてしまいます。「温度ムラ」をより抑えるには、空気清浄機や扇風機、サーキュレーターなどの活用もおすすめです。エアコンと向かい合わせに置き、床付近の冷気を、ななめ上、天井方向に持ち上げるようにしてみましょう。室内の空気を撹拌すれば、さらに温度ムラがやわらぎます。気流をコントロールしながら、無駄な電力消費を抑えましょう。

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