エアコンへの「無謀なDIY」で、破裂や発火などの事故が起こる可能性があると、製品評価技術基盤機構(NITE)が注意を呼びかけています。近年、コロナ禍の影響もありDIYの人気が高まっていますが、エアコンに関する手入れや工事の中には、専門の知識や電気工事士の資格を要するものがあるといい、一般の消費者が作業を行うと事故の危険性があるといいます。
NITEによると、エアコンの事故は年々増えており、2021年度は過去5年で最多の62件でした。この5年間の事故263件のうち、調査が完了している202件について事故原因別に分類すると、「原因不明」が82件、「製品の不具合による事故」が58件だったものの、専門知識がない人の作業による「『無謀なDIY』など製品の不具合以外による事故」も53件に上っていたといいます。
その53件の事故について事象別に分類すると、「洗浄剤の付着などによる内部配線の発火」(16件)が最も多く、次いで、「室内機と室外機をつなぐ連絡線の途中接続部から発火」(13件)、「ねじり接続など、電源コードの発火」(9件)、「空気の混入による室外機コンプレッサーの破裂」(6件)などが挙げられたそうです。
調査結果を踏まえて同機構は、「『無謀な DIY』によるエアコンの設置・撤去などの工事やエアコンの内部洗浄は行なわずに、購入先である販売店・メーカーの窓口・専門業者などに相談をして専門の知識・資格を持った業者に依頼する」ことが大切だと述べています。