「ベンチを設置したい」「でも道路占有許可が…」そんなお悩み一挙解決! 利用者にもバス会社にもうれしい有能バス停

中将 タカノリ 中将 タカノリ

利用者にもバス会社にも嬉しい“有能すぎるバス停”がSNS上で大きな注目を集めている。

「バス停に
『最近腰が痛いので、せめてベンチを設置したい』
『でも道路占有許可が…』
と、お悩みの自治体担当者様
これが、許可不要で腰掛けることができる空間を確保した、有能バス停です」

と件のバス停を紹介したのは龍谷大学文学部教授の井上学さん(@kasobus)。

標識の土台に人が腰かけられるようなベンチ風の天板が備えられたこのバス停。京都府八幡市に設置されたもののようだが、たしかにこれなら道路を占有しているとはギリギリ言えず、利用者にとっても利用申請に携わるバス会社の担当者もいいことづくめだ。

優しさと知恵が詰まったこのバス停に対し、SNSユーザー達からは

「いやこれホント、案を出したのが八幡市役所なのか京都京阪バス(運行委託先)なのかバス停を作ってるメーカーなのかわからないけど、本当に有能だと思ってる。昼間おばぁちゃんとかが腰かけてバス待ってる姿をみかけます。」
「両側に人が座ったら背中越しにセンチメンタル始まっちゃいそう。」

など数々の驚きと賞賛の声が寄せられている。

投稿者さんに聞いた

井上さんに話を聞いた。

ーーこのバス停をご覧になった際は。

井上:私は、京都府八幡市の地域公共交通会議の委員を務めておりますが、就任にあたり八幡市のコミュニティバスの状況を調査に伺ったときにはじめてこのバス停を見ました。道路幅員や周囲のスペースの都合でベンチが設置でない場所でも、座ることができる空間が確保されており、たいへん便利なバス停と感じました。なお、バス停自体は八幡市のコミュニティバスが運行開始してから使われていますが、台座部分に座面が設置されたのは2009年からです。

ーー実際に腰かけてみたのでしょうか。

井上:長時間座ることを前提としていないベンチですが、バスの時刻に合わせてバス停に行ってバスが来るまでの待ち時間に腰掛ける程度には十分な座り心地です。

ーー投稿は反響を呼びました。

井上:多くの方にご覧いただき感謝しております。地域によって事情は異なると思いますが、ちょっと腰掛けることのできるこのようなベンチ付きバス停が広まって、より気持ちよくバスを利用できるようになると嬉しく思います。

◇ ◇

もし現在、ベンチ設置が難航しているバス停があれば、ぜひ今回紹介のスタイルを導入して欲しいものだ。

なお現在、八幡市のコミュニティバスでは八幡市制45周年を記念して、、現市長の娘でアニメーター、イラストレーターとして知られる堀口悠紀子さんがデザインを手掛けたバスが運行中。観光で八幡市を訪れる方は、石清水八幡宮の参拝などとあわせてコミュニティバスに乗車してみてはいかがだろうか。

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Twitterアカウント:https://twitter.com/kasobus

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