「娘がバレエを習っている母です」成人向け動画出演女優のバレエ問題に警鐘 最優先すべきは「子どもたちの安全とプライバシー」

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「バレエをやってるとね、何度も不審者に遭うから」

ーー今回の件を知った際のお気持ちは?

「当初は元女優の方かと思っていましたので、『いろんな経歴の先生がいるからね…』というような印象でした。後ほど現役の女優であり現役の先生であることを知り、その先にいる子どもたちの安全は守られているのか?SNSに投稿されている生徒たちの写真は…?といった疑問が浮かんできました」

ーーこの件について、娘さんが通う教室の先生方とお話をされましたか?

「あまりの衝撃に、教室の先生や保護者の方には話していない、というのが現状です」

ーー「ジャージを着て通う」以外にも、性的な被害を防止するため教室側から注意されていることはありますか?

「入会時、送迎は必ず親同伴で、と言われました。『怖いことを言うようだけど、バレエをやってるとね、一度だけじゃないぐらい不審者に遭うから…』と言われたことが印象に残っています。他の方もツイートされていましたが、教室側は窓ガラスへのスモーク貼り、生徒の写真利用についても、厳重な制限や承諾事項などを設けています」

ーー保護者として、講師や教室側に守ってほしいことはありますか?

「あくまでいち個人としての意見なのですが、まずは、子どもが安全に教室に通えるように配慮して頂きたいです。娘が今通っている教室に関しては、その点は配慮して頂けています。例えば、SNSなどへの写真や動画の投稿についての注意事項も、保護者と教室の間で共有されています。それほど安全に気を配っている教室もあること、そして、被害者とならないために関係者が気をつけていることがある、ということを知って頂きたいです」

「セクシー女優だから」ではなく「子供の安全を考えない先生」は選ばない

ーーバレエ講師がAV女優であることついては、どんな風にお考えですか?

「今回の件を通じて、『職業差別だ』『偏見だ』といったコメントも頂きました。職業選択の自由を考えると、セクシー女優としての活動自体を否定することはできません。そしてセクシー女優として活動しながら指導者としても活動するということも否定できないですし、私自身も否定しているつもりはありません。しかし教えを乞う立場としては、【どんな人に教えてもらうか?】は選べるはずです。そして親としてできることは、【子どもが不必要な視線に晒されることのない環境を選ぶこと】だと思っています。今回、私はいち個人の意見として、【子どもの安全に配慮するためには別の選択肢を選ぶこともある】と、発信しました。

今回の件は、『セクシー女優だから選ばない』ではなく、もし子どもが先生についての情報を調べた時に、『容易に性的コンテンツにアクセスが出来たり、セクシー女優としてのアカウントに子どもたちの写真を載せちゃう先生は選ばない』という話なんです。子どもの安全が第一だよねっていう話なんです。今の子どもたちはいわゆる『デジタルネイティヴ』です。私たちの想像以上に、様々な情報を簡単に手にできると思います。『臭いものにフタをし続けるのか』といったコメントも見かけましたが、その方の言う『臭いもの』は、子どもたちがそれを理解できるようになった時に教えるべき情報ではないでしょうか?『子どもに教えるプロ』という立場の重大さを、今一度考えて頂けたらと思います。親はそれだけ、『子どもを守りたい』と考えているのです」

◇ ◇

バレエに限らず、身体のラインが出る動きや衣装が必要な習い事や競技を行う生徒たちは、盗撮や衣装の盗難、つきまといなどの被害に遭わないよう、講師や保護者から厳しく指導されます。指導者や保護者も、子どもたちの安全やプライバシーを守るため、常に細心の注意を払っています。にも関わらず、生徒たちの安全を最も守るべき立場である指導者が、自身の売名行為を優先し、子どもたちの安全を守ってくれなかったら?

AV女優だからではなく、生徒を危険に晒すような指導者を保護者は選ばない。講師側に「職業」を選ぶ権利があるように、生徒たちの安全とプライバシーを守るために、保護者や雇い主である教室側にも「講師」を選ぶ権利があるのではないでしょうか?

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