日本でのビジネスオートメーションの利用率はわずか15%――そんな調査結果が、米UiPath(ユーアイパス)社の日本法人であるUiPath株式会社(東京都千代田区)が実施した「ビジネスオートメーションの活用状況と今後の展開についての調査 2023年版(英語名:Global Automation Generation 2023)」で分かりました。なお、日本の15%という結果は、調査対象の8カ国中、最下位だったそうです。
調査は、日本を含む8カ国(アメリカ、イギリス、オーストラリア、フランス、ドイツ、インド、シンガポール、日本)の労働者計6460人を対象として2023年3月にインターネットで実施されました。
調査によると、「ビジネスオートメーションの利用率ランキング」の1位は「インド」(63%)でした。次いで、2位「シンガポール」(49%)、3位「ドイツ」(46%)、4位「オーストラリア」(35%)、同率5位「フランス」「英国」(いずれも31%)、7位「米国」(26%)、8位「日本」(15%)と続き、昨今の企業の人材不足や少子高齢化社会における作業の効率化を図り、個人の仕事満足度を上げるため、オートメーションツールの活用が求められることを示唆する結果となりました。
続いて、日本の回答者に「効率的な業務遂行に必要なリソースや支援があると感じていますか」と聞いたところ、52%の人が「感じていない」と答えています。また、「どのようなリソースがあれば、業務を改善または向上できると考えていますか」という質問に対しては、「技術的なツール・ソフトウェア」(66%)、「技術的サポート」(60%)といった回答が上位を占める結果となりました。
さらに、「業務において変えたい点」については、「職場環境のさらなる柔軟性の向上」(31%)、「手作業の時間短縮」(26%)、「日常業務の管理にかかる時間の短縮」(25%)などが挙げられたほか、「重要な業務に集中する時間を増やす」(20%)という回答もみられ、業務効率の改善に期待する声が高まっている様子もうかがえたそうです。
また、ビジネスオートメーションに対しては、日本の回答者のうち、43%の人が「業務効率の改善に役立つ」と回答。特に、日本で「自動化したい業務」を聞いたところ、1位「データ入力やデータセットの作成」、2位「データ分析」、3位「ファイル共有・ファイル保存業務」、4位「会議や電話会議の日程調整」、5位「メールの送信や返信」という結果になり、アナログからの脱却のファーストステップで困っているビジネスパーソンがいまだ多い一方、一歩進んだ分析への関心も高いことがうかがえたそうです。