ディーサイド留学情報センターを運営する株式会社アットワールド(東京都新宿区)は、全国の海外ボランティア経験者の男女1008人を対象に、「海外ボランティアで成長したこと」に関する調査を実施しました。その結果、9割弱の人が「海外ボランティアでの経験は人間的な成長に繋がった」と回答しました。また、海外ボランティアで身につけて、社会人生活で活きたスキルは「コミュニケーション能力」が最多だったそうです。
調査は、2023年4月にインターネットで実施されました。
はじめに、「海外ボランティアに参加をした理由」を複数回答可で教えてもらったところ、「人として成長をしたかったから」(52.3%)、「視野を広げたかったから」(43.7%)、「豊富な経験を得たかったから」(36.9%)などに回答が集まり、海外ボランティアという新しい経験を通して、価値観を深め成長を遂げたいといった人が多いことが分かりました。
また、2~3カ月の短期留学ではなく海外ボランティアを選んだ理由については、「海外の問題の状況を身近に知ることができるから」(10代女性)、「幅広い視点で世界に貢献したかった」(30代男性)、「生活習慣やリアルなものの考え方に触れられると思った」(40代女性)といった声が寄せられました。
続いて、「海外ボランティアでの経験は、人間的な成長に繋がりましたか」と聞いたところ、88.2%の人が「人間的な成長に繋がった」(大いに繋がった:46.3%・少し繋がった:41.9%)と回答しています。
回答者からは、「視野が広がった。世界の問題にも他人事で考えてしまうクセが少し抜けた」(20代女性)、「何事にも挑戦できるようになった」(20代女性)、「物怖じしなくなった」(50代男性)といった声が寄せられました。
次に、「海外ボランティアでの経験は、帰国後の社会人生活の役に立ちましたか」と聞いたところ、85.4%の人が「帰国後の社会人生活の役に立った」(とても役に立った:41.6%・少し役に立った:43.8%)と回答しました。
回答者からは、「いろんな環境があることがわかった」(30代女性)、「自分は恵まれているなと感じた」(30代女性)、「人に優しくなれた」(40代女性)など、価値観に変化があったという声が多くみられました。
海外ボランティアでの経験は、帰国後の社会人生活の役に立ったと多くの人が感じていることが分かりました。では、海外ボランティアを通して身につけたスキルの中で、どのようなことが実際の社会人生活で役立ったのでしょうか。
そこで、「海外ボランティアで身につけて、社会人生活で活きたスキル」を上位3つまで選んでもらったところ、「コミュニケーション能力」(57.3%)、「異文化適応能力」(46.5%)、「語学力」(36.6%)といった回答が上位に並びました。
最後に、海外ボランティア中での「大変だった出来事・嬉しかった出来事」を複数回答可で答えてもらったところ、大変だった出来事については、「食文化が体質に合わなかった」(45.7%)、「言葉が通じなかった」(43.2%)、「気温が体質に合わなかった」(32.8%)などに回答が集まりました。
一方、嬉しかった出来事としては、「視野を広げることができた」(46.9%)、「人として成長ができた」(45.7%)、「現地の人に感謝をされた」(44.4%)などが挙げられ、海外ボランティアに参加する狙いとして挙げられていた二つを実際に達成できた人が多くみられました。
また、ボランティアの活動以外の現地でのエピソードについて回答者からは、「ガイドブックには載っていないようなことが体験できた」(20代女性)、「夜は仲良くなった仲間達と飲みに出かけて現地の料理や酒を楽しんだ」(40代男性)といった日本ではできないことを体験できたというエピソードが多く寄せられたそうです。