5人に1人が「アルコールが抜けきっていないと思いながら、車を運転したことがある」 社用車ドライバー1000人調査

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

社用車を運転することがある社員の5人に1人が「アルコールがからだから抜けきっていないと思いながら通勤や仕事で車を運転することがある」と回答――そんな調査結果が、全国の20~69歳の社用車ドライバーで、お酒を飲む習慣がある男女1000人(男性899人/女性101人)を対象とした調査で分かりました。また、約4割の人が「お酒を飲み過ぎても一晩寝れば運転しても大丈夫だと思う」と回答したそうです。

株式会社タニタ(東京都板橋区)が、「飲酒運転に関する意識調査2023」と題した調査を2023年4月にインターネットで実施するなかで聞きました。

調査によると、38.1%の人が「お酒を飲み過ぎても一晩寝れば車を運転しても大丈夫だと思う」(非常にそう思う:4.2%・ややそう思う:33.9%)と回答しており、これをお酒の強さの自己認識別にみると、お酒に強いと思っている人では50.8%(非常にそう思う:6.7%・ややそう思う:44.1%)と半数を超えました。

また、20.6%の人が「アルコールがからだから抜けきっていないと思いながら通勤や仕事で車を運転することがある」(よくある:1.4%・ときどきある:6.7%・1~2回ある:12.5%)と回答。これをお酒の強さの自己認識別にみると、お酒に強いと思っている人では26.8%(よくある:1.7%・ときどきある:10.4%・1~2回ある:14.7%)と、全体と比べて6.2pt高くなっていました。

アルコールがからだから抜けるまでに必要な時間は、体重が65kgの人の場合、2合の飲酒で6~7時間程度、3合の飲酒で9~10時間程度といわれています。

そこで、「アルコールがからだから抜けるまでにかかる時間を知っていましたか」と聞いたところ、「知っていた」と答えた人は59.2%、「知らなかった」と答えた人は40.8%でした。また、「お酒を飲み過ぎると一晩寝てもアルコールが抜けきらない場合があること」の認知度については、77.0%と8割弱の人が「知っていた」と答えています。

多くの人が「お酒を飲み過ぎると一晩寝てもアルコールが抜けきらない場合があることを知っていた」と回答していました。では、「車を運転する何時間前にお酒を飲み終える」ことが多いのでしょうか。

調査の結果、「12時間以上前」(25.6%)、「8時間くらい前」(19.6%)、「10時間くらい前」(19.2%)が上位に並んだ一方で、「意識していない」と答えた人は11.4%と、1割強の人が運転の予定があっても、時間を気にせずにお酒を飲んでいることが分かりました。

次に、普段の通勤時に自家用車を運転することがある666人に対して、「マイカー通勤をした日の飲み会で、お酒を飲むことがありますか」と聞いたところ、「ある」は46.1%、「ない(マイカー通勤の日はお酒を飲まない)」は53.9%となりました。

また、「マイカー通勤をした日の飲み会でお酒を飲むことがある」と答えた307人に対して、「マイカー通勤をした日の飲み会後にどのように帰宅していますか」と聞いたところ、「運転代行サービスを利用する」(48.2%)、「公共交通機関やタクシーを利用する」(40.1%)、「家族に迎えに来てもらう」(30.0%)、「帰宅せずホテルなどに宿泊する」(13.4%)といった回答が上位に挙げられました。

さらに、「翌日の車の運転を考えたお酒の飲み方や対策の実施状況」について調査をしたところ、「翌日の車の運転を考え、お酒を飲み終える時間を早めることがある」と答えた人は67.5%(計)、「翌日の車の運転を考え、お酒の飲む量を控えることがある」と答えた人は70.6%(計)、「翌日の車の運転を考え、お酒を飲まないようにすることがある」では61.8%(計)となり、アルコールがからだに残った状態で運転することにならないよう対策を取っている人が多いことがうかがえました。

「車を運転してきた上司・先輩または同僚がお酒を飲もうとするのを止めることができると思いますか」と聞いたところ、「上司・先輩」に対しては、81.1%の人が「できると思う(計)」と回答。一方で、「同僚」に対しても、85.9%の人が「できると思う(計)」と回答しています。

他方、「お酒を飲んだ上司・先輩または同僚が車を運転して帰ろうとするのを止めることができると思いますか」と聞いたところ、「上司・先輩」に対しては、86.5%の人が「できると思う(計)」と回答。一方、「同僚」には90.1%の人が「できると思う(計)」と回答しました。

さらに、「お酒臭いのに社用車を運転している人を見たことがありますか」という質問には、20.8%の人が「ある(計)」と回答。そこで、「お酒臭いのに社用車を運転しようとする同僚を止められると思いますか」と聞いたところ、90.8%の人が「できると思う(計)」と答えています。

では、酒気帯び運転になる恐れがあると知りながらお酒を勧めたり運転させたりした人も責任が問われ、処罰の対象となることの認知度はどれくらいなのでしょうか。

この質問に関して、「知っていた」と答えた人は86.5%、「知らなかった」と答えた人は13.5%と1割強に上ることが分かりました。

最後に、「飲酒運転事故のニュースを見ると飲酒運転の怖さを感じますか」と聞いたところ、87.8%の人が「怖さを感じる(計)」と回答。これを2019年の調査結果と比較すると、6.2pt下がっていました。

また、「飲酒運転に対する世間の目は厳しくなっていると思いますか」という質問には、89.5%の人が「厳しくなっていると思う(計)」と答えており、2019年調査から4.9ptの下降となっていたそうです。

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