犬が「黄色いリボン」を付けている理由とは? 犬と人を守る「イエロー・リボン・プロジェクト」を知ってほしい

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「黄色いリボンをしている犬は何かしらの事情がある子なので、見かけたり、例えばそこに居る人に吠えてしまってもそっと見守ってもらえたら……と思います」

そんなつぶやきと共に、黄色いリボンをつけた愛犬の写真をTwitterに投稿した、どすこい大福(@happyjam1127)さん。実は世界的なプロジェクトであるわんこの「黄色いリボン」の意味と理由について、どすこい大福さんにお話を聞きました。

スウェーデン発祥「犬と人間を守るプロジェクト」

どすこい大福さんがツイートした『イエロー・リボン・ドッグ』または『イエロー・ドッグ・プロジェクト』とは、「この犬は、他の犬や知らない人間から距離を取る必要がある」ということを黄色いリボンやアイテムを通して周囲に知らせ、犬と人間を不幸な事故から守るために生まれた、スウェーデン発のプロジェクトです。

人間にも社交的な人や人見知りな人がいるように、犬の性格や事情もさまざま。病気や怪我などの健康上の問題、過去の経験や虐待などのトラウマ、認知症などが原因となり、他の犬に過剰に反応したり、知らない人間に近寄られたり触られることが苦手な犬もいます。恐怖や警戒心のあまりパニックになった犬が、他の犬や人間を傷つけてしまうという、不幸な事故を招くこともあります。

もちろん、どんなわんちゃんだとしても、飼い主に無断で近づいたり触ることは厳禁です。人間でも知らない人から不用意に近寄られたり声をかけられれば警戒します。本能で判断する犬であればなおさらです。

犬と人間を不幸な事故から守る「黄色いリボン」

しかし、周囲の人すべてに事情を説明することは不可能です。また、犬を触りたいという申し出を断ると、あからさまに嫌な顔をされたり、暴言を吐かれる……といったトラブルも少なくありません。

そのため、遠くからでも認知が出来るように、犬の心理学者やトレーナーらが集うスウェーデンの小さなグループが始めた世界的なプロジェクトが、『イエロー・リボン・ドッグ』『イエロー・ドッグ・プロジェクト』なのです。

「近づかないで」と言葉にするとトラブルも

とはいえ、まだまだ黄色いリボンの意味を知る人は少なく、今回の投稿にも、「知りませんでした。教えてくれてありがとう!広まりますように」といった声も多く寄せられました。一方で、プロジェクトに対する共感の声も見受けられました。

「言葉で『近づかないで』と言ってしまうと、相手を傷つけたりトラブルになるが、ひと目でわかるものがあれば穏便に済ませられる。もっとみんなに知ってほしいですね」

「『可愛い~!』と駆け寄ってくる方に、『触らないで!』とは言いづらいと思うので、もっとイエロー・リボンの意味が知られると良いですね」

もっと知ってほしい「黄色いリボン」の意味

どすこい大福さんの愛犬、ヨモギちゃんは、保護施設から迎えられた5歳になる元保護犬の女の子。毛並みが美しい誇り高き雑種犬ですが、保護される前に怖い経験をしたのか、「怖がりで、男性(特に元気な高校生)、自分に向かってくる人、自分に向かって吠えてくる犬、大きな音などが苦手」と、ツイートしていた飼い主さん。ヨモギちゃんが黄色いリボンを付けている理由について、詳しく伺いました。

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