入学や進級で新しい環境に慣れてくるこの時期に、校外学習や遠足をする学校は多いですよね。子どもが楽しそうに参加するのは見ていて微笑ましいですが、中には「なぜ?」と思ってしまうような内容もあるようです。
年に1度、不思議な日帰りの校外学習
U美さん(東京都在住、40代、事務)の息子(高3)は中高一貫の男子校に通っています。年に1度日帰りの校外学習があるのですが、U美さんはその内容が不思議でたまりません。なぜならば、決められたポイントをチェックするだけの自由行動で、しかも現地集合現地解散だからです。班行動ですが1班3〜4人と少人数。校外学習の場所は上野、浅草、鎌倉、みなとみらいなど毎年場所が違いますが流れは同じです。
なお、校外学習前になると、各班でランチなどの美味しいものや立ち寄る場所をリサーチし、1日の計画を立てて提出するとのこと。各班でプランが違うので、校外学習当日はチェックポイントにいる先生と会うものの、同じ班以外の友達とはほとんど話す機会がないと聞いています。
ママ友ランチで「デートの予行練習説」が浮上
同じ学校に子どもが通うママ友たちとのランチ会でも「謎の校外学習」として話題が出ました。チェックポイントが文化的な場所とは限らず、少人数で遊びに出かけるだけに近い内容なので「わざわざ校外学習として行う必要ないよね」とママ友たちも思っているようです。
すると、ママ友の1人(S香さん)が「校外学習って、もしかして将来デートするときの予行練習だったりして…」と言い出しました。妙に納得してしまう一同。チェックポイントはデートスポットと重なりますし、デートの予行演習なら自分たちでプランを考える少人数行動も頷けます。その後は「デートプランを丸投げする男って嫌だよね」と、過去の恋愛話に花が咲きました。
先輩ママから「役に立ってるよ」と報告
この話には後日談があります。ランチ会をするママ友グループLINEにS香さんからメッセージが届いたのです。「卒業生のお兄ちゃんがいるママ友から聞いたんだけど、校外学習がデートに役立ってるんだって!」とのこと。
そのママ友の息子は大学生で初めて彼女ができたのですが、自分でデートプランを考えて提案するので彼女がとても喜んでいると言うのです。「1年にたった1回でも、プランの立て方で行動のスムーズさや楽しさが変わるって実感できるみたい」というS香さんのメッセージを読み、U美さんは実体験の大切さをしみじみ感じました。
学校の行事が将来思わぬことに役立つかも
謎の校外学習が本当にデートの予行練習かはさておき、学校は勉強以外のこともたくさん学べる場所だと再確認したU美さん。世間では「運動会や文化祭をするならもっと勉強に力を入れてほしい」という考え方もあるようですが、どんな経験も無駄にならないと考えます。
また、今回の校外学習に関わらず、息子が学校行事に全力で取り組んでいる姿を見るのは嬉しく誇らしいものです。もちろん、学校は学業優先であってほしいですが、それ以外にもさまざまな経験をして成長してほしいと思うのでした。
息子をもつお母さんに、似たような事があるか聞いてみました。
▽40代・主婦
うちの息子の通う男子校は、芸術鑑賞が年に1回あり、狂言、能、歌舞伎、オペラ、オーケストラ、などを生で体験している。(ほとんど寝ているらしいけど)それも将来のデートにつながるのかな。
▽50代・パート
デートの前に女の子とのコミュニケーションの取り方と、交際するまでの段階を教えてあげてください。
▽40代・会社員
うちの学校にも校外学習はありますが、この視点で考えたことはありませんでした。異性とのデートは大切なので、必要なことですね。
◇ ◇
自分たちで道筋を決め、実行する能力はデート以外でも役に立つはず。様々な経験を積んで、将来の糧にしてほしいものですね。