阪急電鉄は10日、文字プレートが回転する行き先表示器・通称「パタパタ」のミニチュア模型を発売すると発表した。今回商品化したのは、昨年2月に神戸線で最後に役目を終えた岡本駅のもの。横のツマミを回すと、本物さながらに車種や行き先を変えることができる。
パタパタの正式名称は「反転フラップ式表示器」。羽と呼ばれる板を回転させて普通や特急といった車種や行き先、発車時刻を知らせる。阪急では1976年の河原町駅(現京都河原町駅)を皮切りに主要駅で設置が進んだ。近年、駅ホームの表示器は液晶化が進んでおり、パタパタは全国的に希少になっている。阪急神戸線でも岡本駅(神戸市東灘区)が唯一残っていたが、昨年2月末で惜しまれつつその役目を終えた。阪急線内で残るのは宝塚線の雲雀丘花屋敷駅、京都線の総持寺、富田、相川駅の4駅のみだという。
ミニチュアは表示器メーカーが製作。細部までこだわり、パタパタと回る質感を9分の1サイズでリアルに表現した。サイズは長さ約12センチで重さ約100グラムの手の平サイズ。「特急 須磨浦公園行」「普通 高速神戸行」「回送」など24種類の表示がある。商品名は「STAR★FLAP」で価格は49800円。少々値が張るが、SNSでは「本物作ってる会社が作ってるからこの価格にはなるな」といった反応で「めっちゃ欲しすぎる!」「ぜひ京都線バージョンも」と好評の様子だった。
阪急は「鉄道を支える表示器メーカーが本気で製作する、細部にこだわった商品をぜひこの機会にお求めください」とする。5月17日正午〜31日正午に阪急電車グッズ公式オンラインショップ「HANKYU DENSHA SHOP」で購入申込を受け付ける。200台限定販売で当選通知は6月2日ごろ。商品の発送は9月中旬以降を予定している。