バズるを英訳したら…バズって使わないの? ネット社会で広まった本当に使われる英語…「神対応」「あるある」は

松田 義人 松田 義人

「バズる」「神対応」「塩対応」「あるある」など、ネット、SNS、若者の造語などから派生した新語は数多くあります。おおむねここ10年ほどで浸透したものばかりですが、日本人なら感覚的にわかったとしても、これを英語に訳すとなると、なかなか厄介。試しにグーグル翻訳でいくつかを訳してみても、「そうじゃないから!」という全く違う訳され方をしたりすることもままあります。

新語であればあるこそ、英語をはじめとした外国語に訳すのはなかなか難しいわけですが、そんな中、『星星の1日1フレーズ バズるは英語でなんて言う?』星星・著(飛鳥新社)という興味深い本が刊行されました。

本書のタイトル通り、新語はもちろん、日本人ならではの通用語などを無数に英語訳した一冊です。本書の中から興味深い英語訳をいくつか紹介します。

「バズる」の英訳は「go viral」。その理由とは?

 

まずは「新語」と呼ぶに相応しいここ10年ほどで浸透した言葉の英訳を見ていきましょう。

バズる……go viral
インスタ映えする……instagrammable
神対応……perfect reaction
塩対応……unfriendry reaction
あるある……all the time
ハモる……harmonize

こうやってみると、「意外とそのままじゃん」と思うものが多い一方、「バズる」などは、日本人にはちょっとわかりにく英訳になっています。本書のフレーズ解説にはこんなふうに紹介されています。

「viralは『ウイルス性』という意味。ウイルスのように急速に拡散することから、SNSや口コミなどで情報が広まる様子を表すときにも使えるんだ」

「基本の『き』」の英訳は「101」。その理由とは?

続いては、新語というわけではないものの、通用語として日本人同士なら通じる一方、外国人に説明するのはどうも難しそうなフレーズの英訳を見ていきましょう。

癒し系……Therapeutic
頭がキーンとする……brain freeze
足がジーンとする……dead leg
ぶっつけ本番の……off the cuff
基本の「き」……101
なんていうんだっけ?……Whatchamacalit?

これらのうち、特にわかりにくいのが「基本の『き』」を「101」と訳すもの。これについてはこんなふうに紹介されていました。

「101とは、何かをやるときの基本中の基本のこと。初級者向けの講座のことも指します。たとえば、料理の基本中の基本のお湯を沸かすことをcooling 101というように使います」

「SNSで活用してほしい」と担当編集者

ここまでに紹介した言葉の英訳だけでも興味深く感じますが、本書は、日本テレビ系列『ZIP!』のキャラクター・星星が、同番組内で紹介した「英訳」をまとめて紹介した一冊で、収録ワード数はなんと365にも及んでいます。

 

担当編集者に話を聞きました。「番組コーナーがリニューアルされ、これまでにコーナーで紹介した英語のストックも増えたことから本書を刊行することにしました。番組同様に今どきの英語を知ってほしいことから、単語の採取に注力をしましたが、ネイティブの意見なども多く取り入れ、生の英語が多くなったと思います。普段のSNSで使える英語を多く掲載していますので、本書を参考にしていただき、ぜひLINEやInstagramで使ってみてください」(担当編集者)

「え? こんなふうに訳されるの?」と笑ってしまうような英訳も満載の一冊。ぜひ手にとって読んでみてくださいね。

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