「今日室内の遊び場行ったらたくさん男の幽霊がいて、めちゃくちゃ怖かった。車のおもちゃの所にずっとスマホ見てる男の幽霊、ままごとの所にもずっとスマホ見てる男の幽霊、滑り台の所にもずっとスマホ見てる男の幽霊、ボールプールの脇の椅子にもずっとスマホ見てる男の幽霊……めちゃくちゃ怖かった」
怪談シーズンと言うには、まだはやい5月初めのGW。育児に奮闘する人をゾッとさせる幽霊に遭遇したことをSNSで明かしたのはあささん(@11w1y6m)。幽霊というのは、子どもと一緒に過ごしているにも関わらず、会話するわけでも、危険を察知するわけでもなく、いてもいなくても同じような状態で、スマホを見続けている親のことです。投稿はあっという間に広まり、現在も拡散され続けています。投稿主のあささんにお話を伺いました。
スマホを見る幽霊がわらわら現れて…「私も見た」の声も
彼女の体験談には、”幽霊を見た”声が続々と届き続けています。
「横断歩道でよちよち歩きの子供を見ながらスマホに夢中の男の幽霊もいました 本当に怖い話」
「公園にもたくさんいます。ペチャクチャ話し込んで子の様子全く見ない女の霊も」
「子供に“パパ遊んでパパ遊んで”と言われてるのにフルシカトしてスマホ見てる男の幽霊を見ました」
「いつ危険な場面になるかわからないのにスマホ見ているなんて肝の据わった幽霊ですよね」
3歳と1歳の姉妹を育てるあささんは、想像以上にツイートが拡散したことについてとても驚くと同時に「私と同じように幽霊が見えている方がたくさんいて、私だけじゃないんだとちょっと安心しました。スマホを見ている幽霊に出会っている方が多いんですよね。リプの中に、“スマホで長時間何を見ているんだろう?疑問”というものがあり、確かに何を見ているんだろうなぁ?と疑問が生まれました」。
ゴールデンウィークや夏休みなどに見かけることが多くなるというコメントもありましたが、「家のソファにも地縛霊が」という悲鳴に似た声も。「本当に皆さんお疲れ様ですという気持ちです。でも、自分だけじゃない仲間がいたんだと思って少し楽になって貰えたらなと思います。もちろん、大前提として、幽霊さんに頑張って人間になって欲しいのですが!」とあささん。
ちなみにあささんの家にも幽霊はたびたび出るそうで、「我が家に出る男の幽霊はスマホ凝視タイプではなく、“風邪ひいた。やばいかもしれない”が口癖。こうやってTwitterに投稿したり、幽霊本人に直接伝えたりして、不満を溜めすぎないようにしています」と対応策を取っていました。
子どもは、ほんの一瞬の隙に、怪我をしたり、トラブルに巻き込まれたり、ひとりでどこかに行ってしまったりします。「ちょっとぐらい大丈夫だろう」「そばにいるから、いざという時に動けばいい」と油断していると、とんでもないことになる可能性も。それがスマホのせいだとしたら、やるせないですよね。
関西大学社会学部教授の保田時男先生の研究によると、一生涯で子どもが親と過ごせる時間は、父親が自分の子どもと過ごせるのはたった約3年4カ月(約29200時間)、母親は約7年6カ月(約65700時間)という説があります。
スマホ依存の実態調査(株式会社ライボによるスマホ所有の社会人男女2215人調査・詳細下記参照)を見ると、コロナ禍で利用時間が伸びたため1日のスマホの使用時間は平均約4時間54分。1日約5時間のスマホ使用として計算すると、子どもが成人するまでの18年間(約157680時間)でスマホを見ているのは約3年9カ月(約32850時間)になってしまうのです。
スマホの画面を見ている間に、見ることができたはずの愛らしい笑顔やおもしろい表情、かわいい動きを見逃していることに…。いつでもできそうなゲームや漫画、SNSを見ているのであれば、子どもと過ごしている時間は脱“幽霊”を目指しませんか(この記事を読んでいる間、幽霊になっていませんように!)。
【出典】「2022年 スマホ依存の実態調査」(Job総研【株式会社ライボ】
対象:全国 / スマホ所有者 /男女 / 18~59歳
調査条件:1年以内~10年以上勤務している社会人 20人~1000人以上規模の会社に所属
サンプル数:2215人 調査機関:2022年8月31日~9月5日