コロナ禍、譲渡サイトで「ビビッ」と来た子猫 在宅勤務増え、人なつっこいヤンチャ者の世話に追われる幸せな日々

渡辺 陽 渡辺 陽

猫のオグリくん(1歳11ヶ月・オス)は、兄弟と一緒に譲渡サイトに掲載されていた。生後数週間の時に宇都宮の保健所に収容されていたところを、ミルクボランティアが引き出したという。ミルクボランティアの家で2ヶ月ほど過ごした後、都内の動物病院に引き取られそこで里親を募集したそうだ。

高橋さんは、都内の独り暮らしをしている動物好き。長い間ペットを飼いたいと思っていたが、仕事の都合でペットを飼うことができなかった。しかし、新型コロナウイルスの影響で在宅勤務が増え、ペットを飼うことができるかもしれないと考えるようになったという。高橋さんは、猫と犬どちらを飼うか悩んだが、日中家を空けることが多いため、猫を飼うことにした。高橋さんは譲渡サイトを見て、自分にぴったりの猫を探したという。

「いろんな子がいましたが、なかなかピンとくる子がおらず、また条件的にも独身1人暮らしだったので、折り合いをつけるのが困難でした。半年ほど経った時、その日もいつものようにサイトをみていたら、オグリ兄弟が掲載されていたのです。ビビビッときて、すぐに募集していた動物病院に連絡しました」

10日後、高橋さんは、もうひと家族、里親希望の人と一緒にお見合いをした。1匹亡くなっていたので、3匹と対面した。

「3匹とも悶絶するほど小さくてふわふわで可愛い子でした。私は、一番大きくてずんぐりむっくりしていたオグリに一瞬で惹かれました」

先生に「他にも候補者がいますか」と聞いたところ、「今はおふた方しかいませんよ、頭数分しか募集枠設けてないので今は締め切っています」と言われた。

「条件で弾かれてしまう私にとってはなかなかないチャンス。また一緒にいたご家族とは気に入った子が違いました。最初は見るだけと思っていましたが、これはもう出会いだと確信しました。家に帰る頃には飼う!と決め、一週間後には譲渡してもらいました」

人懐っこい子猫

2021年6月19日、オグリくんは、高橋さんの家に正式に迎えられた。名前は、俳優の小栗旬さんに因んでいる。

オグリくんは、最初はキョロキョロしていたが鳴きもせず、1時間後にはおもちゃでかなり元気に遊んでいた。

「場所見知りも人見知りも全くしない子でした。あ、この子はやんちゃで絶対に人見知りしない子だと確信しました」

オグリくんはとにかくやんちゃで、ちょっと鈍臭い。最近は少しずつ落ち着いてきたが、1歳になるまではとにかくいろんなものを噛み、食べ、落として壊し、高いところに登った。変な隙間に入り込んで家の中で行方不明になったこともある。

「もう大変でした。どんな素材だったら食べないか、壊さないか考えて生活していました。最近は、部屋に飾っていたコットンの枝の綿部分を噛んで落とし、気づいたら枝に綿が全然ついていませんでした」

引き取ったばかりの時、家で留守番させるのが心配だったので、高橋さんは会社の許可を得て職場に連れて行った。みんなが可愛がってくれたおかげでますます人が好きになった。外に出ることも抵抗がないようで、休みの日はたまにバッグに入れて散歩する。

「歩かせるのはちょっと抵抗があるので基本バッグの中ですが、外の物事に興味津々な様子です。チワワにはシャーっと威嚇し、ゴールデンレトリーバーのそばでは隠れるという小心者な一面もあります(笑)」

高橋さんは願ってもない相棒と人生を楽しんでいる。

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