「転職で年収が上がった」人は約4割 「クリエイター・エンジニア職」で割合高く

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転職で年収が上がる人はどのくらいいるのでしょうか。株式会社マイナビ(東京都千代田区)が、正社員として働いている人のうち、2022年に転職した全国の20~50代の男女1500人に調査をしたところ、転職後に年収が上がった人は約4割でした。また、職種別では「クリエイター・エンジニア職」で増加した割合が高くなっていたそうです。

調査は、2022年12月にインターネットで実施されました。なお、調査対象者の内訳は、男性20代(305人)、男性30代(350人)、男性40代(228人)、男性50代(113人)、女性20代(219人)、女性30代(121人)、女性40代(105人)、女性50代(59人)となっています。

調査の結果、2022年の20~50代正社員の転職率は、2021年調査の7.0%から上昇して7.6%となりました。これは2016年以降で最も高い水準で、転職活動が積極的に行われていたことがうかがえます。男女別にみると、特に20~40代男性は、過去7年間で最も高い転職率となりました。

また、「転職活動を始めた理由」については、「給与が低かった」(12.5%)、「職場の人間関係が悪かった」(9.3%)、「仕事内容に不満があった」(6.6%)などが上位に並びました。なお、「給与が低かった」は、2021年から2.7pt増加しており、物価上昇により現状の給与への不満が高まったことが要因として考えられるといいます。

さらに、「入社を決めた理由」を教えてもらったところ、「給与が良い」(15.4%)、「休日や残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる」(9.8%)、「希望の勤務地である」(9.2%)といった回答が上位に。2021年までは「勤務地」「休日・残業」などの勤務環境がより強い決め手となっていたのに対して、生活に必要な収入が優先されるようになったことが分かる結果となっています。

続いて、「転職後の年収」について調査をしたところ、39.5%の人が「上がった」と回答し、この割合は2019年以降、年々増加しています。性年代別でみると、特に「男性20代」(44.9%)、「男性30代」(47.7%)で「上がった」とした割合が高くなっているほか、職種別では「クリエイター・エンジニア職」(52.0%)の増加が目立つ傾向となりました。

次に、「今後リスキリングが必要になりそうな職種」を聞いたところ、「管理・事務」(25.1%)が最も高く、次いで「医療・福祉」(21.0%)、「営業」(18.7%)などが挙げられました。

また、実際に「管理・事務」職種を経験または希望している人に「今後必要になると考える能力」を聞いたところ、「情報セキュリティ能力」(26.0%)、「ビジネス課題設定・解説する能力」(24.5%)、「ビッグデータの分析・処理能力」(21.4%)などが挙げられました。なお、「ビジネス課題を設定・解決する能力」については、職種を問わず「必要となる」と考えている人が多いようです。

最後に、自身の経験・希望職種で「必要になりそうだ」と答えた能力について、「実際にリスキリングをした」と答えた割合が最も高かった能力は、「ブロックチェーンを扱う能力」(73.0%)となり、その他の能力においても、約半数がリスキリングしたと回答しました。

また、「今後行いたいと思っている」と回答した人も多く、経験がある人・今後行いたい人合わせて8割以上がリスキリングに前向きな姿勢を持っていることから、経験・希望職種について必要になりそうな能力がわかっている人は、リスキリングに積極的であることがうかがえたといいます。

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調査を実施した同社は「リスキングというとハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、まずは気になる分野の書籍を読んだり、社内外の研修に参加したりと、できるところから挑戦してみてはいかがでしょうか」と述べています。

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