「うちの柴犬、両性具有だった!」病院で検査して分かった衝撃の事実…これが持病の原因に?

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「今日、病院で検査して分かった衝撃の事実。花火ちゃん、両性具有でした…。」

病院の検査で男の子と女の子の性器2つを持つ両性具有と分かった柴犬の花火ちゃん(4歳)。飼い主さん(@hanabi_japan86)がTwitter上で報告し、2万超のいいねがつくなど話題を集めました。

これまで花火ちゃんは女の子と言われていましたが、長年患ってきた膀胱炎の根本的な原因を探るために膀胱鏡による検査を行ったところ、女性器の中に男性器が隠れている「半陰陽(はんいんよう)」(両性具有)が発覚。

その衝撃の事実に「すごい、そんな秘密を持っていたなんて」「びっくりです。でも、オンリーワンってステキです」と驚きのコメントが続出しています。さらに「実は弊社の飼ってる柴犬女の子も両性の…でした!!」「今は亡きうちにいたサバキジの猫がそうでした」などと、花火ちゃんと同じ両性具有のワンちゃんや猫ちゃんたちがいるとの声も上がりました。

今回両性具有と分かった経緯や花火ちゃんのこれからのことなどを、飼い主さんに聞きました。

女性器の中に男性器が隠れていた「半陰陽」が発覚 飼い主もびっくり!

――膀胱鏡による検査を行った結果、花火ちゃんの半陰陽(両性具有)が発覚したとのこと。率直なご感想をお聞かせください。

「あまりにも想定外の検査結果だったので、夫婦そろってとにかく驚きでした。そもそも半陰陽の症例は珍しいそうですので、どのくらいの割合で花火のような状態のワンちゃんがいるかは分かりません。担当してくださった医師の説明では特に健康上の問題もなく、気付かずに生涯を終えるケースもあるようです」

――なるほど。花火ちゃんのように女性器の中に男性器が隠れていると気付かないケースがあるのでしょうね。

「はい。花火の半陰陽は、女性器の外陰部を広げると中に男性器が隠れています。これが、隠れている場合もあれば、隠れていない場合もあるようです。花火の場合、隠れていたのでいままでどの病院へ行っても気付かれず、発覚しませんでした」

――避妊手術をされた際にも、分からなかったのですね?

「避妊手術は、外科的に女の子の子宮と卵巣(動物病院によっては卵巣のみ)を摘出する手術ですので、外陰部である女性器や男性器の部分に直接的な関係はなく、手術を行うことができたのだと思います」

複雑化した性器が、長年患っていた膀胱炎の原因? 男性器の摘出手術を検討 

――また、これから去勢手術を行う必要はありますか。

「去勢手術は今のところ必要がなさそうです。詳細な検査はこれからなのですが、今のところ見つかっているのは陰茎部分のみです。おそらくそもそも精巣自体が母親の胎内にいる間に形成されなかったか、胎内で成長するにあたって臓器としては消滅してしまっているものと思われます。半陰陽は形成不全の一種なので、ワンちゃんによっては精巣がある場合もあるようです。ただ、男性器の摘出手術を行うことを検討しています」

――なぜ男性器の摘出手術を?

「というのも、女性器の中に男性器があることにより、性器の構造が複雑化し、そこに雑菌が発生しやすくなったりして細菌感染しやすくなっている可能性があるからです。男性器の摘出手術をすれば、花火の膀胱炎も改善する見込みがあります。せっかく、唯一無二の身体で生まれていたので、そのままにしておいてあげたいのですが…花火の苦しみの要因になっている以上、手術をした方が良いと考えています。そのあたりは病院の先生と相談中です」

――確かに、2019年3月に膀胱炎にかかってから、長年花火ちゃんを苦しめた病気ですからね…。

「花火もすでに何種類かの抗生剤か効かなくなっています。現在は、膀胱炎に感染しておらず、抗生剤も服薬していません。ただ、またいつ再発するのか分からない状況で、膀胱の粘膜を強化する注射を2週に1回打っています。効果のありそうなサプリも医師に処方され2種類飲んでいます。

膀胱炎がひどくなると、まず痛がって鳴きます。痛みがあるようで、薬を飲ませるまでは夜でも寝ずに鳴いて落ち着きません。そして、残尿感がひどいようで何度もトイレに行きます。もちろん尿を出してしまったら、出ないのですが…それでもトイレに向かって尿を出そうとします。血尿も出ます。細菌が膀胱内で繁殖するため、尿がにごります。血尿の場合は赤やオレンジ色です」

――花火ちゃんのように半陰陽が原因で体の不調を訴えるワンちゃんもいるのですね。

「そのようです。実際にお会いしたことはありませんが、花火の両性具有についてのツイートのリプライ欄に何人かいらっしゃいました。半陰陽で体調不良があり、手術まで行っていたり…」

――花火ちゃんが半陰陽と分かり、これから膀胱炎の完治を目指して治療をされていくかと思います。今回のご経験を通じて、半陰陽のワンちゃんや原因不明の体調を訴えるワンちゃんたちの飼い主さんに伝えたいことは。

「半陰陽という診断が出たことに安心しました。これで花火も他の子と同じように元気で過ごせるかもしれないと。ただ、これから手術も控えているのでまだ少し不安なのも本音です。目の前で原因不明の体調不良で苦しんでいる愛犬に連れ添うのは、とてもつらいこと。もし、そんな状況の子がいるのであれば、まずねぎらいの言葉をかけてさしあげたいです。半陰陽が病気の原因でなければ、とても神秘的で良いことだと手放しで喜んでいたと思います。ツイッターでも『オンリーワンだね』と声をかけていただいてうれしかったです。体調に影響がなければ、半陰陽はとてもすばらしい性、個性だと考えています。

最後に一緒に花火の治療に関わってくださった家族と先生、ツイッターで拡散してくださった皆さまにも感謝を伝えたいです。ありがとうございます」

飼い主さんは、noteに花火ちゃんの半陰陽(両性具有)について詳しく書いています。ぜひお読みください。

note「花火の半陰陽(両性具有)について」

「柴犬 花火」さんのTwitterアカウント(@hanabi_japan86)

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