ブリーダーが放棄したロングコートチワワ 保護スタッフの太ももにしがみつく甘えん坊 ビックリ顔やイカ耳で譲渡会の人気者に

松田 義人 松田 義人

 

ブリーダーから放棄されたロングコートチワワのカヌレくん(オス・推定8〜9歳)。2022年11月に保護犬団体・ココニールに引き取られた際、一目にはその茶色い毛並みから「それほど汚れていない」と思ったものの、よく見ると劣悪な環境にいたことをうかがわせるほどに薄汚れていました。

里親探しボランティアとして同団体に参加するスタッフがすぐに風呂に入れ、ご飯をあげます。いつもお腹が空き気味だったのか、トッピングなしで食べます。食べ終わっても、「近くに食べ物はないか」と探すしぐさも。切なくなるスタッフでしたが、悲しんでいても始まりません。カヌレくんの新しい犬生となる里親さん探しに向け、様々なお世話をすることにしました。

後ろ脚の両脚以外は異常なし

 

カヌレくんの体を病院で検査してもらったところ、後ろ脚の両脚に、変形が見られました。人間で言うところの「O脚」のようなもので、歩く際には特に問題はなく楽しそうに歩きます。さらに散歩を重ねるごとに筋肉がつき始めたのか、上手に歩き回れるほどになりました。

身体的な問題はこれだけで、他に継続な治療が必要なことはありませんでした。

他のワンコよりも人間が大好きで、特に大好きなご飯やおやつをくれる人を察知する能力に長けており、そういう人を見つけると、「僕かわいいでしょ」とばかりに近寄ってきて、人間の太ももにしがみついたりするという、なんともかわいらしいあざとさも。スタッフは、そんなカヌレくんもまたかわいいと言います。

 

小さな体で吠えまくる面も

かなり甘えん坊のカヌレくんですが、一方で本能的なテリトリー意識は強い様子。自分が寝ているエリアに他のワンコが通ると、小さな体で吠えまくるという一面も見せます。また、前述のようにカヌレくんが人間に甘えているところに、別のワンコが横入りしてくると、怒り心頭となり、かすれるほどの鳴き声で抗議します。

しかし、他のワンコは、カヌレくんの威嚇を無視しがちで、ときにはカヌレくんをぶっ飛ばしていってしまうことも。そんな場面を見ると、ちょっと残念にも思うわけですが、しかし当のカヌレくんはめげません。そういうガッツある様子がたくましく、そして、かなり愛らしく映ります。

現在、スタッフはカヌレくんに対してトレーニングをする一方、里親さんを募集しています。カヌレくんは譲渡会でも、ここまでのようなお茶目な様子をお客さんにもちょいちょい見せて人気者とのことです。

里親が見つかりますように!

 

ココニールでは、今回ご紹介したカヌレくん以外にも多くのワンコを保護しお世話をしながら、新しい里親さん探しを行なっています。

多くのワンコが悲しい過去を持ちつつも、引き取ってからは、極めて明るくワンコたちに接し、第2の犬生へと結ぼうという前向きな姿勢があるのも特徴です。そういった思いがワンコたちにも通じ、カヌレくんのような生き生きとしたワンコに成長するのではないかと思いました。

スタッフに話を聞きました。

「辛い思いをしてきた犬・猫を助けたい。助けることのできた小さな命たちが、新しい犬生で幸せに暮らしてほしいと願いながら活動をしています。今回ご紹介してもらったカヌレは、とっても小さい体なのに、男らしい一面も持ち合わせた小悪魔的な魅力があるワンコです。ビックリ顔やイカ耳もかわいいし、何よりも男女問わず人間が大好きです。『カヌレの新しい里親になりたい』という方はぜひお問い合わせいただければ嬉しいです」

 ココニール
https://coconeel.wixsite.com/website

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