14歳になる柴犬と暮らす、柴犬ウィッシュ(@shibainu_wish)さんのツイートが話題です。そのツイートとは、「柴犬って検索したら[手放したい][飼って後悔]とか出てくるんだけど待ってくれ。確かに若い柴犬は元気有り余ってるから暴れん坊だし体力もいる。でもそれもたった数年のこと。永遠に手がかかるわけじゃないんだから、簡単に捨てるとか保健所とか言わないでほしい。あと柴犬はめちゃくちゃ賢いゾ 」というもの。
世界的な「柴犬ブーム」に加え、コロナ禍以降の在宅勤務でお家時間が増えたことから、近年、ペットとして「柴犬」を迎える人が急増しています。しかし、「生き物」との暮らしはSNSで見る「可愛い」だけでは済まないのが現実。投稿者の柴犬ウィッシュさんにお話を聞きました。
「家族」を簡単に手放すなんて…
ーー「手放したい」「飼って後悔」とは、心が痛いワードですね。
「Twitter上で柴犬を飼いにくいと思っている方がいることを知り、『柴犬 飼いにくい』というワードで検索したところ、他の人はこちらも検索…という欄に、『柴犬 手放したい』『柴犬 飼って後悔』という検索結果が出ていました。知恵袋などに柴犬に手を焼いている方がいると知り、ツイートした次第です」
ーー柴飼いさんの1人として、今回の検索結果をどうご覧になりましたか?
「一度家族になった存在を簡単に手放すなどおかしいのではないか?もし人間の子供であれば、手がかかっても簡単に手放すという発想にはならないはず。なぜ動物なら捨ててもいいという考えになるのかわからない…と思いました。ペットショップなどで売られている柴犬は、他の犬種に比べて値段が安く、しかも赤ちゃん時代はとても可愛くて人気です。だからこそ安易に手を出し、アクセサリー感覚で見せびらかす人もいるのだと思います。コロナ禍で自宅待機やテレワークが増えたため、暇つぶしで飼う方も増えたのかもしれません…」
ーーもうすぐ14歳になる柴犬のウィッシュくんと暮らす中で、「柴犬」は飼うのが難しい犬種だと感じますか?
「当初、柴犬は気難しく、しつけが大変だと思っていましたが、実際飼ってみるとそんなことはなく、人間の子供よりもずっと手間がかからないと思いました。私は犬を飼うのも柴犬を飼うのも、ウィッシュが初めてでしたが、特にこれと言ったしつけはせず、トイレや基本的なコマンドを教えるくらいで、後は自由にさせていました。もちろん幼少期は暴れん坊で、毎日家の中をグチャグチャにしたり物を壊したりと大変ではありましたが、それは人間の子供でも同じだと思うんです」
柴犬と向き合うなら「飼い主側の器の広さ」が必要
ーーやんちゃ期や柴犬特有の頑固さにはどんな対処を…?
「柴犬と向き合うには、多少のことで叱らないこと。幼児みたいなもので、手がかかって当然と考えるなど、飼い主側の器の広さが必要ではないかと思います。私自身、ウィッシュがイタズラをした時に手をあげたことは一切ありません。暴力は犬にとっても怖いことですし、信頼を失う可能性の方が大きいですからね。また、暴れん坊期も永遠に続くわけではなく、いずれ落ち着いてきます。それまではこちらも、子供と遊ぶ感覚でウィッシュと格闘したり、家の中で追いかけっこをして遊んでいました」