ステンレス製の水筒を捨てるときに、何ゴミとして出せばよいのか迷ったことはありませんか。金属ゴミではなく、不燃ゴミとして出すという自治体が多く、SNSでは疑問の声もあがっています。鋼材価格の高騰でステンレス鋼も価格の上昇が続いています。ステンレスが多く使われている水筒だからこそ、もっと効率的に資源にできないのでしょうか。
そんなもやもやに対して、答えになるようなツイートをしたのは「ハンズ梅田店(@Hands_Umeda)」です。
「ご家庭で不要になった水筒(ステンレス製ボトル)の回収をはじめました!ステンレスボトルを回収し、再生ステンレス材を新たな製品へリサイクル♻️
タイガー魔法瓶以外のメーカーもOK👍(12F)」
このツイートに、「ステンレスボトルが何ゴミか分からなくて捨てられなかったので、4個溜まってました。やった!片付く〜😆」「全国でやってほしい」などとコメントが寄せられています。
この取り組みは、2021年10月にスタートした「タイガー魔法瓶」(大阪府門真市)のステンレス製ボトルのサーキュラーエコノミー(循環型経済)活動です。
活動内容は、さまざまな場所に回収ボックスを設置して、タイガー製品以外のステンレス製水筒も回収し、ステンレス原料とポリプロピレン原料を再資源化するというもの。
通常、不燃ゴミとしてステンレス製の水筒を出すと、ほかの燃えないゴミとともに大まかに仕分けされたあと、粉々に砕いてから金属を取り出し、ステンレスなどの金属種に分けます。そういった作業の手間を、この回収ボックスを利用すれば大幅に省くことができ、効率よくステンレス原料の確保が実現するというもの。活動がスタートして1年間で、約7500本のステンレス製ボトルを回収しています。
気になる回収場所について、タイガー魔法瓶に確認したところ、
「現在は、全国134ヵ所にて回収を行っております(2023年3月13日時点)。お客様が回収場所を知っていただく方法は、現状、不定期に配信しているプレスリリースやSNSになります。HP内で一覧としてご確認いただけるWEBページの準備を行っておりますが、公開日は未定です。」
と、これからという印象ですが、着実に回収ボックスの設置場所は増えていっています。参考までに2022年11月20日時点で、イオン13店舗、ハンズ京都店、平和堂54店舗、ホームインプルーブメントひろせ30店舗、ホームセンターさくもと4店舗など113ヶ所が発表されています。
「みなさまに大切にお使いいただいたステンレスボトルを、責任を持って再資源化させていただきます。簡単に参加ができるSDGsアクションとして、ぜひボトルを回収ボックスにお持ちください。」と担当者は話しています。
また、ステンレス製ボトルの買い替え時期については、「本体を倒したりぶつけたり強い衝撃を与えると、本体がへこんで真空状態が損なわれ、保温力・保冷力が効かなくなるおそれがあります。この場合、修理はできませんので、買い替え時となります。他にも内部の傷や内容物のもれがある場合は使用をやめて、別のステンレス製ボトルをご使用ください」としています。
消耗品の中せんやパッキンは、替えが購入できれば交換しながら、まずはできるだけ長く使用したうえで、再資源化に協力できると良いですね。
■タイガー魔法瓶 サーキュラーエコノミー特設ページ https://www.tiger-corporation.com/ja/jpn/feature/sdgs/