45歳作家・西加奈子さん「カナダで、がんになった」 乳がん発覚から寛解まで8カ月間の闘病記 4月発売へ

山脇 未菜美 山脇 未菜美

滞在先のカナダでがんを宣告された―。作家の西加奈子さん(45)の乳がん発覚から寛解までの約8ヶ月間を描いた闘病記「くもをさがす」が4月19日、発売される。闘病中に抱いた病、治療への恐怖と絶望、家族や友人たちへのあふれる思い、訪れる幸福と歓喜の瞬間…。「嵐のような日々でした。嵐のような苛烈さを、そしてその美しさを、この本で書いたつもりです」と直筆のメッセージを寄せている。

西加奈子さん初のノンフィクション作品。新型コロナウイルス禍の真っただ中だった2021年、浸潤性乳管と宣告された。海外でままならない生活の中、不自由な体で、絶望一歩手前のギリギリの毎日だったという。宣伝ポスターには、闘病生活で髪が短くなった西加奈子さんの姿とともに「カナダで、がんになった。あなたに、これを読んでほしいと思った」と添えられている。

西加奈子さんはイラン・テヘラン生まれ。エジプトのカイロと、大阪で育った。2004年に「あおい」でデビュー、15年に「サラバ」で直木賞を受賞。ほかに「漁港の肉子ちゃん」「おまじない」「夜が明ける」などの作品がある。

 1400円で、4月19日に全国の書店で発売。特設ホームページには、冒頭部分が読める「試し読み」も近日公開予定という。

https://www.kawade.co.jp/kumosaga/

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