みなさんは、ニキビケアはどうしていますか。そこで、ニキビで悩んだことがあり、3カ月以内にニキビができ、繰り返している全国の15~39歳の女性400人に調査をしたところ、ニキビができてしまった時の対処法としては、「皮膚科へ行く」が最多だったものの、約3割の人が「自分で角栓を押し出す、ニキビを潰す」と回答しました。また、ニキビを潰す理由は、「ニキビを目立たせたくなくするため」が最多だったそうです。
アクセーヌ株式会社(大阪市北区)が展開する化粧品ブランド『アクセーヌ イプノス』が、「ニキビに関する意識調査」と題して2023年1月にインターネット上にて実施した調査です。
まず、「ニキビの認識やイメージ」については、95.5%の人が「よくある肌トラブル」と回答したほか、32.6%の人がニキビを「肌の疾患・病気」と認識していないことが分かりました。さらに、62.4%の人が「未然に防げないもの」、52.0%の人が「自然治癒するもの」と回答し、ケア意識の低さが露呈する結果となりました。
調査を受けて、こばやし皮膚科クリニック副院長で皮膚科専門医の小林美和氏は、「ニキビは『尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)』という皮膚の疾患です。近年の研究で、ニキビは見た目の変化が起きる前の段階から、目に見えない炎症が起きていることがわかってきました」とコメント。
さらに「ニキビはしっかり予防ケアをすることで、発症を減らし、悪化を防ぐことができます。また、ニキビを繰り返さないためには、治ったと思ってもニキビケアを続ける、朝・夜のケアだけでなく、炎症が起きやすい日中もケアし続けることが大切です」と説明しています。
続いて、「ニキビができてしまった時の対処法」を教えてもらったところ、「皮膚科へ行く」(37.8%)、「生活習慣の改善をする」(34.8%)、「市販の医薬品を使用する」(32.8%)が上位に挙げられた一方で、27.9%の人が「自分で角栓を押し出す、ニキビを潰す」、28.1%の人が「特に何もせず、治まるのを待つ」と回答。年代別では30代が約4割と最もスコアが高くなっていたそうです。
また、「ニキビを潰す理由」としては、「ニキビを目立たせたくなくするため」(49.1%)、「ニキビを早く治すため」(42.0%)、「ニキビを小さくするため」(42.0%)などが上位に。
さらに、「ニキビを潰す」と回答した人に、「自分で潰すことについての考え」を聞いたところ、「肌やニキビにとってよくないことだと思う」「どちらかといえばよくないことだと思う」を合わせると79.5%の人が「よくないこと」と理解しつつも、潰してしまう人が多いことがうかがえたといいます。
小林氏は、「自分で潰してしまうと、周辺の皮膚を傷つけたせいで雑菌が入り、化膿してますますニキビが悪化したり、皮膚の中を傷つけてしまうと炎症がひどくなって腫れたり、そのあとがクレーター状のニキビ痕になるリスクがあります」とコメントしています。
さらに、「ニキビができた時の気持ち」を聞いたところ、「自分に自信がなくなる」(53.0%)、「鏡を見たくなくなる」(48.3%)、「生活習慣が乱れていると思われそう(食生活の乱れ、睡眠不足、ストレスなど)」(45.8%)などが挙げられ、ニキビが引き起こす心理的な影響がうかがえました。
また、ニキビを潰した経験がある人ほど「生活習慣が乱れていると思われそう(食生活の乱れ、睡眠不足、ストレスなど)」(58.0%)、「自分に自信がなくなる」(58.0%)、「人に会うとニキビを見られている気がする」(54.5%)の割合が高くなり、他人の目を気にしてしまう傾向にあるようです。
次に、「ニキビができてしまった時の日中の対処法」については、「化粧(ファンデーションやコンシーラー)でカバーする」と「できるだけ、ニキビには化粧しないようにする」(いずれも38.8%)に回答が分かれる結果に。なお、「ニキビに化粧をしないようにする人」のうち、約3割の人が「髪の毛やマスクで隠す行為」をしており、日中のニキビケアは「隠す」意識が高いことが明らかになりました。
小林氏は、「ニキビを隠す時は普段使用している化粧品ではなく、ニキビのもとができにくいことが証明されているノンコメドジェニックテスト済(※)の化粧品を使用することをおすすめします」とコメントしています。
(※)ノンコメドジェニックテスト済:ニキビのもと(コメド)ができにくい化粧品かチェックするテストをクリアした商品が「ノンコメドジェニックテスト済み」などの表記をされ販売されています。
最後に、「ニキビができやすい、悪化しやすい季節」については、60.7%の人が「一年中、特に変わらない」と回答したほか、「春→夏」(23.1%)と回答した人も一定数いたといいます。
小林氏は、「『春→夏』にニキビができやすい、悪化しやすいと感じる人が多いのは、春は環境や生活変化が多い時期ということと、花粉や大気汚染物質の飛散、紫外線、寒暖差などの気象の変化が重なることが、ニキビをできやすくしてしまう要因の一つと考えられます」と説明する一方で、「ただ、6割が年間を通してニキビができやすい、悪化しやすいと感じるのは、継続的なケアができていないことが考えられます」とも述べています。