「家事をちゃんとやる旦那といざという時バシッと守ってくれる旦那、どっちがいい?」 偏見露呈したオジサンへの痛快な返しに共感の声続々

中将 タカノリ 中将 タカノリ

一部の男性が持つ家事への偏見がSNS上で大きな注目を集めている。

きっかけになったのは小説家、まんが家の歌川たいじさん(@taiji_utagawa)が投稿した
「ノンケおじさん勢と飲んでてね、家事をちゃんとやる旦那と、いざという時バシッと守ってくれる旦那とどっちがいいか聞かれたの。
家事をちゃんとやる旦那はいざという時、どう守ったらいいかわかるし、守ってくれると思うわって答えたら、なんかちょっと、嫌われた空気になったんだけど、間違ったこと言ったかしらw
つきあいが長い妻のみなさん、家事やって、いざという時も家族守ってきたし、アタシもそうだと思ってるんだけどw
そのおじさんたち、みんな年下でアタシが最年長だとわかったとき、ショックだったわ
還暦ぐらいに見えてたのに」
というエピソード。

封建的な家制度が廃止され男女同権が叫ばれて久しいが、いまだに夫婦で家事を共有するということに偏見や抵抗感を持つ男性は多いようだ。

歌川さんの投稿に対し、SNSユーザー達からは
「家事ができる奴なんざいざという時頼りにならないみたいなこと思ってる奴らが多いんでしょうねえ 苦笑」
「普段から家族に興味が無い方が、いざという時に家族を守れないですよね。毎日の体調、顔色、雰囲気色々見て関心があれば。自然に行動できます。ほんと家事って機械的なもんでは無く家族とのつながりの中の行動ですよ。洗濯食事掃除何でもつながってる。」
「どっちがいいか聞くところから間違ってるし、家事は男だろうと女だろうと関係なく家族全員するの当たり前だから、普段家事やってるかやってないかでいざというとき妻や家族を守れるかという話ではない。
普段家事をしてやってる俺偉いという元夫はいざという時守るどころかわたしに責任転嫁してました」
など数々の共感の声が寄せられている。

投稿者さんに聞いた

歌川さんに話を聞いた。

ーー同席したおじさんたちの年代をお聞かせください。

歌川:50〜53歳でした。私は56歳です。

ーー歌川さんの発言に対し、おじさんたちはどんなリアクションだったのでしょうか?

歌川:私のコメントに答えることなく、「ふーん」的な空気になりましたが、同意は得られていない表情でした。すぐさま別の話題に移られてしまいましたが、以降、あきらかに私がなにを言ってもリアクションが薄くなりました。ホモソーシャル的な気分で飲みたかったのだろうなぁと思います。

ーー多くの男性たちの家事に対する考えについて、歌川さんはどのように感じておられますか?

歌川:家事をやると、「オレは偉い」という空気になる夫…そんな愚痴をよく聞きます。同じように仕事をしている妻が家事をやるのは、当たり前どころかダメ出しが返ってくることもあるのにと。

男性が家事や子育てをやっていると、「偉い」。女性が家事や子育てをやるのは、「ちゃんとやって当然」という世間の認識が全然大きくて、女性のプレッシャーを増大させていると思います。妻の家事を「採点」するような夫もいるそうですが、「おまえがやれ」と思います。家事をやるということは、家族の思いや情報を共有することですから、むしろ積極的にやっていくべきだと考えます。

ーー今回の反響へのご感想をお聞かせください。

歌川:多くのリプライが、夫への不満をぶちまけていて、女性のストレスの高さを改めて思い知りました。こんな生活が待ってると未婚女性はわかっていますから、婚姻率の低下や少子化は当然のことだなと思いました。LGBTQはよく少子化の根源であるかのように言う政治家がよくいますが、なにが本当の原因かちゃんと把握して政策を打ち立ててほしいと思います。

また、女性のストレスが高まることは、子ども虐待にもつながっていきます。これこそ問題で、虐待の加害者をののしる前に、それを生みだしている構造を冷静に見極めていってほしいと虐待事件のヤフコメなどを読むと思います。

◇ ◇

家事に偏見を持つ人は、夫婦間だけでなく全ての他者に対し差別的な視点を持ちやすい傾向にあるのではないか。人間は生まれながらにフラットな立場にあるという当たり前の感覚を大切にしたいものだ。

歌川たいじさん関連情報

Twitterアカウント:https://twitter.com/taiji_utagawa

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