パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス『doda(デューダ)』はこのほど、20~65歳の正社員男女の平均年収をまとめた「平均年収ランキング2022」を発表しました。その結果、「業種別平均年収ランキング」の1位は「たばこ」(769万円)であることが分かったそうです。
同調査は2021年9月~2022年8月末の期間に、同サービスに登録した20~65歳の正社員男女を対象に実施され、有効回答数は約56万件でした。なお、「平均年収」は手取りではなく支給額、順位算出は平均年収(万円)の整数で順位づけしているといいます。
まず、業種別(全95業種)の「平均年収ランキング」をみると、1位「たばこ」(769万円、昨対+117万円)、2位「投信/投資顧問」(768万円、同+106万円)と、いずれも前年から100万円以上アップしており、年収上昇幅でも1位・2位を占める結果に。
3位は「医薬品メーカー」(617万円、同-11万円)で、前年から1位と2位が入れ替わったものの、上位3業種は前年と同じ顔ぶれとなっていたそうです。
トップ20をみると、「たばこ」(1位・769万円)、「トイレタリー」(6位・552万円)といった「メーカー」と、「投信/投資顧問」(2位・768万円)、「証券会社」(5位・575万円)といった「金融」がそれぞれ6業種ランクインし最多となったほか、「医薬品メーカー」(3位・617万円)、「医療機器メーカー」(9位・537万円)などの「メディカル」が5業種ランクインしていたといいます。
次に、職種別(全167職種)の「平均年収ランキング」では、1位「医師」(1027万円)、2位「投資銀行業務」(850万円)、3位「運用(ファンドマネジャー/ディーラー)」(845万円)と続きました。
トップ20に最も多くランクインした職種分類は「専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人)」で、「業務改革コンサルタント(BPR)」(7位・680万円)、「リスクコンサルタント」(8位・678万円)など6職種。次いで、「企画/管理系」が5職種、「技術系(IT/通信)」が4職種ランクインしていたそうです。
また、47都道府県別の「平均年収ランキング」では、1位「東京都」(440万円、昨対+2万円)、2位「神奈川県」(423万円、同+1万円)、3位「千葉県」(410万円、同+2万円)、4位「埼玉県」(401万円、同+4万円)、5位「茨城県」(400万円、同+1万円)と、関東エリアが上位を独占したほか、トップ20には、関東エリアが7都県、東海・関西エリアが4府県、北信越・中国・四国エリアがそれぞれ3県ランクインしていました。なお、平均年収が前年から上昇したのは23都府県、減少したのは19県、5道県が変化なしという結果になっていたといいます。
最後に、「過去5年間の平均年収の推移」をみると、2022年の平均年収は2021年と同じ「403万円」だったものの、2018年からは11万円減少していました。
また、年代別の平均年収をみると、「20代」の平均年収は342万円(昨対+1万円)、「30代」は435万円(同-2万円)、「40代」は495万円(同-7万円)、「50代以上」は596万円(同-17万円)となり、平均年収が前年よりも上昇したのは20代のみで、30代以降は減少していました。さらに、男女別で見ると、前年比で20代では男女ともに2万円上昇していたほか、減少幅が特に大きいのは50代以上で、男性では6万円、女性では11万円減少していたそうです。
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調査を実施した同サービスは「転職によって必ず年収アップが実現できるわけではありませんが、年収水準がより高い企業や、自分にあった評価制度やインセンティブが用意されている条件の企業に転職成功すれば、その可能性は高まります。そのため、現在の適正年収を知る、そして目標とする年収を明確にすることが重要といえるでしょう」と述べています。
▽調査結果の詳細
https://doda.jp/guide/heikin/