先日のクリスマスイブ、お寺にかかってきた1本の間違い電話がもたらした小さな奇跡が話題です。住職は「なんという偶然」と驚き、エピソードを知った人たちからは「すてきな話」「いいお話です」などの声が上がっています。
住職「こんな珍しいこともあるんやなあ」
兵庫県丹波市内にある「高山寺(こうさんじ)」の住職、山本祐弘(ゆうこう)さん(47)は12月24日、正月用の灯油を調達するために近所のガソリンスタンドへ出掛けました。給油待ちをしているとスマホに着信が。お寺の固定電話からの転送でした。
通話ボタンを押すと、高齢の男性の声。
男性「〇〇石油さんですか? 灯油を配達してもらいたいのですが…」
山本住職「あの、うちは高山寺です」
男性「あっ! 間違えました。すみません」
山本住職「でも、待ってください。いま〇〇石油にいるので、店員さんと代わります」
山本住職は「こんな珍しいこともあるんやなあ。ついでやし、いいや」と自身のスマホを店員さんに差し出し事情を説明。店員さんは「えっ?えっえっ?」。驚きながらもなんとか状況を把握し、高齢男性からの注文を受け付けました。一方、電話をかけてきた高齢男性は最後までキツネにつままれたような様子でした。
心構えは「頭で思わんでも自然に…」
その後、山本住職は自身のツイッターアカウントに「たまたまガソリンスタンドに行って給油待ちをしている時に、間違い電話を受け取り、しかもその相手さんが注文したかったスタンドだったという珍しい出来事でした。なんという偶然。これが噂に聞く『クリスマスの奇跡』というものなんですかね?」と投稿。フォロワーに向け驚きを共有しました。
機転が利いた親切な行動は見習いたいもの。山本住職に心構えのポイントを尋ねると「何かをしよう、しよう、と頭で思わんでも、手が自然に動いて『ああ、そう言えば、やっとったな』と後で気付くぐらいがちょうどいいのではないでしょうか」と教えてくれました。