一戸建ての憧れ「吹き抜け」…冬は寒いし暖房代で後悔 100均アイテム使って「塞いだ」解決策に「知りたい」の声続出

谷町 邦子 谷町 邦子

冬には暖かい空気が天井へ上がっていってしまう吹き抜け、冷たい空気が降りてくる階段……。1階にあるリビングが「寒すぎて吹き抜け塞いだ」というインスタグラムへの投稿に注目が集まっています。工事するのではなく、ホームセンターや100円均一のお店で買えるもので塞いだ投稿者。具体的な効果や注意点などをたずねました。

投稿者のるり(ruri_home)さんは、関西に立つ築12年の戸建てで、夫と9歳の娘、6歳の息子と住んでいます。1階のリビングが寒く、吹き抜けにカーテン(シェード)を設置しましたが、効果はあまり感じられず、光熱費も「家賃並み」に高いままだったそうです。

断熱リフォームをしようかと考えたるりさんは、大工さんに間取り図を見てもらいました。寒さの原因は「吹き抜けから暖気が上がって、階段から冷気が降りている」とのこと。どれだけ暖房を効かせようとしても暖まらないのだそうです。るりさんはカーテンではなく、実験的にビニールで塞いでみるようアドバイスされました。

さっそく、ホームセンターで透明なビニールシート、ダイソーでマスキングテープを購入、画びょうを用意。長方形の吹き抜けは「マステでとめつつクロスに画びょう刺してとめ」、階段は天井にビニールシートを貼り、暖簾状に垂らし、人が通れるよう真ん中に切れ込みを入れました。その結果、以前より暖房をつけてから部屋が温まりやすくなったといいます。

今回の経験を踏まえて、るりさんは「1.吹き抜けから暖気が上がっていたり、リビング階段からの冷気で1階が寒いおうちは試しに塞いでみて」「2.これから建てられる方、リビング階段にはドアも検討してみてね」(全館空調や高断熱の家は除く)とまとめています。

投稿には、「すごいー ビニールなら明るさは入るしばっちり」「吹き抜けって見た目に憧れあるけど、電気代の事考えると悩ましいよね てか電気代が上がりすぎな日本がやばい」「家がまさにリビングに階段ついてて熱が全部逃げるから母が試行錯誤してカーテンつけてる 実家がほんとに寒いのに光熱費すごくてわかりみしかない」など、称賛や共感が寄せられていました。

部屋の寒さを解決したいけれど、今すぐ工事ができない人にとってありがたい情報。吹き抜けの塞ぎ方・階段のビニールの貼り方について詳しく教えてもらいました。

室温が17度から19度に…どうやってビニールシートを貼ったのか

――吹き抜けがあると寒いんですか。

「フォロワーさんからも『寒いです』とメッセージを頂いています。最近建てられた方は断熱が進んでるので、家の性能がしっかりしていてそうでもないみたいなんですけども。ちょっと前に建てられてる方から『吹き抜けがこんなに寒いと思いませんでした』というメッセージをたくさん頂いています」

――吹き抜け用のカーテン(シェード)をつけても効果が感じられなかったのは、隙間があったからですか。

「そうですね。シェードでも何もないよりも効果があったんですが、ビニールシートで隙間なく塞ぐ方が効果は感じます」

――ビニールシートをどのように吹き抜けや階段の周囲の壁に貼ったのか詳しく知りたいのですが、順番としては壁にビニールシートをマスキングテープで貼って、その上から画びょうで刺したのですか?

「はい。テープだけだとはがれてきてしまったので、1メートルもないくらいの間隔で画びょうでとめています。ビニールシートに直接刺しているところもあります。テープを全面に貼ってるわけではないので」

――大人1人でできますか。作業する上で気をつけたことは?

「主人が1人でやりました。吹き抜けは脚立を立てるだけで届いたんですけど、階段は脚立が真っすぐ立てられないので、壁と壁の間に脚立を挟ませるような感じで、ぐらつかないようにしながら、届くようにして作業をしました」

――吹き抜けを塞いだり、階段にビニールシートを貼った結果、どれくらい寒さが防げたと感じていますか。

「うちではガスファンヒーターを主に使ってるんですけども、室温が17度くらいまでしか上がりきらなかったのが、19度まで上がるようになりました」

――2度変わると大きいですよね。

「大きいです。家族も温かさがちがうっていうのをすごい実感しています」

◇  ◇

るりさんによると、ビニールシートを貼るのは冬季で、リフォーム工事をするまでの間だけだそう。貼って剥がせる手軽さも魅力ですね。工事いらずの寒さ&省エネ対策、興味を持った人は足場を安定させて、安全第一で試してください。壁にマスキングテープを貼ったり、画びょうを刺したりするので、賃貸に住んでいる人は家主や管理会社に相談しましょう。

るり(ruri_home)さんは、12年前に建てた家の寒さや暖房費、暗さなどに悩まされ、3年後のリフォームを検討しています。家づくりで失敗しないよう、間取りやスイッチの位置、収納など、注文住宅で家を建てる時に注意すべきポイントを写真やイラスト、文章で紹介しています。

■るり(ruri_home)さんのInstagram https://www.instagram.com/ruri_home/

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