限界集落「救急車が呼べない!」自宅には98歳の寝たきりの祖父が…佐渡島でも大雪、続く停電に不安が募る住民の声を聞いた

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「メッキメキのバッキバキ!!!」とつぶやき、1枚の写真をツイッターに投稿したレンガさん(@K_msk_R_K)。そこに写っていたのは、無残に折れた電柱の姿…新潟県佐渡市南部で21日午前に撮影されたものです。

新潟県内を襲った大雪で佐渡市では、雪の重みによる倒木で電線が破損するなどして南西部を中心に18日午後から停電が発生し、約5千戸に上ったといいます。自宅近くで折れた電柱を撮影したレンガさんの地区でも、取材時の21日午後11時で停電が継続中。週末にはクリスマス寒波が襲来し再び大雪が予想され、家族とともに不安な日々を過ごしているというレンガさん。現在の状況についてお話を聞きました。

住民が無残に折れた電柱を発見…雪の重みによる倒木で電線が破損するなど18日から停電

――18日午後から停電が発生したとのことですが、レンガさんのご自宅はいつごろから停電に?

「18日昼には雪が降っていたと思います。19時30分ごろから停電しました。復旧しないのでそのまま就寝、その夜は石油ストーブが大活躍でした」

――翌朝19日早朝、停電が続くなか雪かきをされたとのこと。どれくらいの高さまで雪は積もったのでしょうか。

「腿(もも)の半分くらいの高さまで雪が積もっていました。道に出ると竹が道路側に倒れていて、父が様子を見に行くと倒木で道がふさがれていたそうです」

――19日お昼ごろ、数時間復旧したそうですが…再び停電。「ランタンとクルクル充電器、石油ストーブで何とか乗り切る! とりあえずお餅焼いて食べます」とツイートされましたが、そのときの状況は?

「お昼に不意に復旧して母はたまった洗濯をしていましたね。自分はモバイルバッテリーの充電などをしました。でも、復旧も1~2時間くらいでまた停電…ここから今も停電継続中です。おそらく19日のどこかでまた木が折れて電線をダメにしたのではないでしょうか?」

――20日も煙突が折れた写真を投稿されていましたが…ご自宅の被害は?

「特に今のところ被害はなかったのですが、98歳の寝たきりの祖父がおりますので何かあったときに救急車が呼べないと母が心配しておりました」

――21日のツイートでは「屋根の雪落ちてきたけどスゴい量だわ」とのこと。おけがは?

「屋根の上に登って雪落とししても良かったのですが…何かあったときに、やはり救急車が呼べないのでおとなしくしていました」

――雪が深すぎて、救急車も駆け付けられない状況なんですね。

「はい、私の住むところは羽茂地区です。本日(21日)に無料の温泉(小木のかもめ荘)に行って来ましたが、赤泊地区の方が多くみられたのでそちらの方が被害が大きいのかもしれません」

記録的な大雪と長い停電は初めて…佐渡の住民「限界集落用に食料や日用品、バッテリーを!」

――今の状況を教えてください。

「車から電源をとって充電等していましたが、父の知人から小型発電機をお借りしました。今後、私たちの住む限界集落用に食料や日用品、バッテリー等のミニシェルターなどを用意してくれると助かります」

――これまで今回のような大雪を経験したことは?

「今年の3月に22年ぶりにUターンしてきました。幼いころの記憶しかありませんがこんなに雪が積もった記憶がなく、神奈川にいたのですが佐渡はそんなに雪積もらないよ~って皆に言ってました。嘘になってしまったようです…。両親はずっと佐渡住みですがこんなに長い停電もこんな積雪も初めてとのことだと言っていました」

――また週末には北陸地方にも寒波がやって来るようですが…備えは?

「もともと心配性なので備蓄はしっかりしていますが、やっぱり携帯の充電が一番不安かもしれません。モバイルバッテリーは3つくらいあっても良いかなと。また頭痛持ちの方はお薬多めに常備がいいと思います」

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