消えゆくたばこ自販機を再活用、面白土産「チャバコ」が人気 サービスエリアで販売「お飲みの際は周囲の状況に配慮するよう」

京都新聞社 京都新聞社

 たばこ様の箱に入った滋賀県甲賀市産の粉末茶「Chabacco(チャバコ)」の販売が同市の新名神高速道路土山サービスエリア(SA)で始まった。廃棄予定のたばこの自動販売機を活用して売り出す凝りようで、ユニークな土産物として売り上げも上々という。

 チャバコは、たばこケースと同じ大きさの箱に甲賀市産の粉末茶1グラムのスティック8本が入る。パッケージは、土山茶が月を背景にした甲賀流忍者と近江鉄道を、朝宮茶が同SAのキャラクターである忍者タヌキと信楽高原鉄道をそれぞれデザインする。「茶の香りが漂うよう、お飲みの際は周囲の状況に配慮するよう」など、たばこのような注意書きもユニークだ。

 喫煙者の減少に伴い全国で廃棄されるたばこの自販機の利活用を狙い、西武グループの鉄道7駅で一昨年12月から販売され、しゃれの効いた土産物として累計3万9千個を売り上げている。同SAが地域特産の土山茶を売り出そうと同グループに持ちかけた。

 商品は、市と相談し甲賀らしいパッケージデザインを考えた上で、土山町の茶製造販売会社から市産茶を静岡の会社に送って製造。自販機は成人識別機能のない自販機を西武鉄道に探してもらった。

 同SA施設の下り線風除室に10月末に設置され、2週間で400箱を販売する好調な売れ行きという。

 茶を提供するマルヨシ近江茶と同SA運営会社は「安価で手軽でも中身はおいしい甲賀市産茶。土山茶のうまみと朝宮茶の香りを楽しんで」としている。

 チャバコは1個600円。近江鉄道の彦根、八日市、貴生川、近江八幡の4駅でも販売されている。

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