日本への外国人観光個人旅行が2022年10月11日、解禁されました。コロナで旅行ができなかったこの3年間。筆者が住む台湾では、会う人会う人が「早く日本へ遊びに行きたい」と口をそろえて言っていました。こちら台湾も10月13日より台湾入国後の隔離が廃止され、コロナ前とほぼ同じように海外旅行ができるようになりました。2019年には約500万人が台湾から日本へ訪れましたが、台湾からのインバウンドは戻ってくるのでしょうか。台湾現地の人たちに聞いてみました。
「日本食たくさん食べたい」「薬局で買い物したい」
日本への旅行について、筆者は台湾現地で15人の方にアンケートを取りました。
最初の質問「日本旅行が再開されたが行きたい?」に対し、15人全員が「行きたい」と即答。行きたい理由、目的など掘り下げて聞いてみました。
Q:日本のどこに行きたい?
この質問に関しては、東京・大阪・北海道・四国・九州・京都・奈良とほぼ全国の地名があげられました。中には「河口湖」というピンポイントな回答も。
Q:日本に行って何をしたい?
ポピュラーな回答としては「おいしいローカルフードをたくさん食べたい」がありました。台湾人はみなさん美食家で食べることに目がないので納得の回答です。台湾でも日本食はたくさんありますが、やはり現地に行ってその場のグルメを堪能したい方が多いよう。
「地方に行って大自然を見たい」「買い物したい」「富士山が見たい」「京都・奈良で歴史的建造物を見たい」という回答も多く見られました。
買い物の内容はドラッグストア。台湾では多くの方が「日本製の薬は信用できる」と思っておられ、とても需要があります。しかし台湾で買うと輸入品になり値が張るので、日本に行って買いだめをしたい方が多いようです。
ユニークな回答としては「ゲームセンターで遊びたい」「スポーツ観戦に行きたい(ラグビー、野球など)」というのも見られました。
具体的な旅のプランは…2023年に入ってから?
Q:なぜ日本に行くのが好き?
この質問に対しては「ゴミが少なくて街がきれい」「人が親切」「治安が良い」「都会も田舎も景色が良い」「流行のファッションがたくさんある」「伝統と新しいものが混ざっていてユニーク」とさまざまな回答がありました。中にはアフターコロナならではの「海外旅行が解禁になったから、とりあえず近場から行きたい」なんて声も。台湾では大学などで日本語を履修される方が多く、日本語話者が非常に多いので「日本語ができるからコミュニケーションに不安がない」という回答もありました。
Q:具体的に日本旅行のプランはある?
旅行解禁になったものの筆者のまわりではまだ日本旅行に行ったという声を聞きません。具体的なプランを聞いてみたところ、15人中5人が「プランがある」と答えました。台湾では2023年の旧正月休暇が10日間あります。その期間中と答えたのが3人で、他2人は連休後の2、3月とのことでした。旧正月期間は大型連休なので航空券の値段も普段より高くなるため、その後に予定をしている方も多いのでしょう。
アンケートの結果、10月に出された旅行再開のアナウンスを受け、数カ月後の年明けごろに日本への旅行の予定を組んでいる人が多い印象を受けました。台湾人旅行者にポピュラーな「冬の北海道で雪を見る」を果たすため、雪の多い年明けに合わせているのかもしれません。
本格的にインバウンドが戻ってくるのは2023年からになりそうです。