子どももつ保護者のみなさんは、小学校での受験学習の必要性についてどのように感じているのでしょうか。全国の子どもを持つ保護者の男女435人に調査をしたところ、「小学校でも中学校受験に関連した学習」を行なうことの賛否については、ほぼ半々に結果が別れる結果となりました。なお、半数以上の人が「小学校で、学力別のクラスに分けた学習を行ってほしいと思う」と回答したそうです。
株式会社イー・ラーニング研究所(大阪府吹田市)が「2022年:学校教育と受験に関する意識調査」と題して、2022年10月に実施した調査です。
はじめに、「中学校受験を目標とする子どもたちとそうでない子どもたちで、学力に差があると思いますか」と聞いたところ、83%の人が「差があると思う」と回答しました。
続いて、「小学校でも中学校受験に関連した学習を行なってほしいと思いますか」と聞いたところ、「行なってほしいと思う」と回答した人は47%、「行なわない方がよいと思う」と回答した人は53%と意見が分かれる結果になりました。
また、「行なってほしいと思う」と回答した205人に「どういった学習を行なってほしいですか」と聞いたところ、「応用問題に触れる」(152人)が最多となり、受験を目的としていなくても、基礎に留まらない発展的な学習について学校でも扱うことを求める声があることが分かったそうです。
一方、「行なわない方がよいと思う」と回答した230人にその理由を聞いたところ、「受験のために学校に通うわけではないから」(130人)、「全員が受験するわけではないから」(118人)が上位を占め、受験学習と学校学習を区別して考える親が多いことがうかがえたといいます。
なお、「小学校で、学力別のクラスに分けた学習を行なってほしいと思いますか」と聞いたところ、半数以上が「行なってほしいと思う」(249人)と回答し、子どもの学力差が感じられている中で、学力ごとに分けた学習体制が求められている傾向がうかがえたそうです。
また、「特にどの教科において実施してほしいですか」と聞いたところ、「算数」(199人)、「英語」(188人)が上位に挙げられました。苦手意識を持たれやすい算数やグローバル化に伴い必修化された英語は、よりそれぞれの子どもの習熟度に合わせて的確に伸ばすべきと考えられていることがうかがえたといいます。
最後に、「受験をする予定がない場合も、家庭でも中学受験に関連した学習を行なうべきだと思いますか」と聞いたところ、49%の人が「行うべきだと思う」と回答。
また、「家庭でも中学受験に関連した学習を行なうべきだと思う」と回答した212人に「家庭で中学受験に関する学習をする際に、どのような学習方法が良いと思いますか」と聞いたところ、「PC・タブレットを使った学習を行う」(189人)がダントツで最多となり、手軽なデジタルツールを活用することで、学校や塾だけでなく、家庭でも発展的な学習ができる点に期待が高まっていることがうかがえたといいます。
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【出典】
▽イー・ラーニング研究所調べ