秋から冬にかけては新型コロナウイルスだけではなく、風邪やインフルエンザが流行する季節でもあります。そこで、全国の20～60代の既婚男女573人に調査をしたところ、約6割の人が「コロナ禍前と比較してインフルエンザや風邪をひかなくなったと思う」と回答しました。また、コロナ禍で行なうようになった感染症・風邪の予防として、「帰宅した際、家の中のどこも触らずにまず手を洗う」と回答した人がコロナ禍前と比べて増加していることが分かったそうです。
積水ハウス株式会社の研究機関である「住生活研究所」が、「自宅における感染症・風邪の予防意識・行動に関する調査（2022年）」と題して2022年8月に実施した調査です。
まず、「コロナ禍前からコロナ禍初期、現在に至るまでの自宅における感染症・風邪の予防に対する意識」を聞いたところ、「感染症・風邪の予防を意識している」と回答した人の割合は、コロナ禍前の53.4％からコロナ禍初期では84.9％と大きく増加しており、現在も87.8％とほぼ同レベルにあることから、自宅における感染症・風邪の予防が習慣化してきていることがうかがえたそうです。
また、「コロナ禍前と比較してインフルエンザや風邪をひかなくなったと思いますか」と聞いたところ、「そう思う」（32.6％）と「ややそう思う」（31.2％）を合わせると、63.8％の人が「インフルエンザや風邪をひかなくなったと思う」と回答。特に、「コロナ禍で在宅勤務が増加した」と答えた84人のうち78.5％が「インフルエンザや風邪をひかなくなったと思う」と感じており、外出機会の減少も影響していることがうかがえたといいます。
次に、「外出から帰宅してまず行く室内のどこに行くことが多いですか」と聞いたところ、「洗面所」（60.0％）が最も多く、コロナ禍前の48.0％と比較すると12pt増えており、特に、在宅勤務が増加した人においては、外出からの帰宅後まず「洗面所」に行く人が7割を超えていたそうです。
また、「コロナ禍で行なうようになった感染症・風邪の予防」として、「帰宅した際、家の中のどこも触らずにまず手を洗う」（25.3％）がコロナ禍前の9.9％から15.4pt増えたほか、「帰宅した際、玄関で除菌や消毒をする」（18.7％）はコロナ禍前の6.5％より12.2pt増えていたそうです。
「今後実施したいと思う感染症・風邪の予防」としても、「帰宅した際、家の中のどこも触らずにまず手を洗う」（28.1％）がコロナ禍前より18.2ptの増加、「帰宅した際、玄関で除菌や消毒をする」（23.2％）も16.7ptの増加となっていたほか、コロナ禍前は21.8％だった「運動をする」も今後実施したいと思う人が34.6％と15.5pt増えていたといいます。
「今後実施したいと思う感染予防対策」を夫婦別にみると、全体的に様々な項目で妻の方が高くなっており、特に、「玄関で除菌や消毒をする」と答えた171人では、「家族への感染が不安だから」（夫48.0％、妻64.6％）、「家族にするように言われているから」（夫20.0％、妻6.3％）などで夫婦の温度差がみられたそうです。
なお、同研究所では、使用済みマスクの取り扱いについて、全国の20～60代の男女651人を対象とした「小さな暮らしアンケート～マスク編～（2022年）」も実施。その結果、52.7％の人が「使い捨てマスクを複数回使用することがある」と回答しました。
また、使い捨てマスクの帰宅後の扱いについて、「捨てる場所」「仮置きする場所」どちらにおいても約3割の人が「リビング」と回答したほか、捨てる場所は「キッチン」（23.7％）、仮置きする場所は「玄関」（21.6％）が2番目に多い結果となり、自宅内にウイルスや菌を持ち込まないようにする意識が高い一方で、マスクに対して意識をしている人が少ないことが見受けられたといいます。
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これらの調査結果を受けて、同研究所は外出からの帰宅後に室内にウイルスや菌などを持ち込まないようにするための4つの「幸せTips」として以下のような提案をしています。
【玄関での除菌・消毒でウイルス・菌をガード】
基本的には住まいへの入り口となる玄関で、最低限の除菌・消毒を済ませる状態が好ましいですね。玄関には手先を消毒するアルコールスプレーやアウターなどの衣類を除菌やウイルス除去できるスプレーを置きましょう。
【おでかけに欠かせないマスクにおける習慣】
玄関にマスクを収納することで、つけ忘れを減らすことができます。また、玄関に小さな蓋つきのごみ箱を設置すると、使用済みのマスクを部屋に持ち込まずに捨てることができます。
【こまめな共用部の除菌・消毒】
ドアノブやテーブルをはじめ、例えば、照明・電気、トイレや洗面所、お風呂のスイッチなどが挙げられます。その他、キッチン周りの冷蔵庫や電子レンジもみんながよく使うものです。帰宅後、手を洗うまでの間は極力触れないように意識し、こまめに除菌・消毒を行ないましょう。
【室内換気でウイルス・菌を溜めない】
空気が乾燥し、ウイルスにとって過ごしやすい冬は、室内の空気をきれいに保つために換気が重要です。
