日々の気温差が多いこの季節に、なんだか体調がすぐれない、くしゃみが止まらないなどの不調が現れるといわれる「寒暖差疲労」、「寒暖差アレルギー」。 今回は【寒暖差アレルギー・寒暖差疲労の対策】をテーマに、「寒暖差疲労外来」などを設けている、せたがや内科・神経内科クリニックの久手堅司先生に伺いました。
寒暖差疲労・寒暖差アレルギーの対策って出来る?
寒暖差疲労の症状の中で多いのは、倦怠感、冷え性、首肩こりの張りや痛み。前回の動画で、寒暖差疲労は自律神経の乱れが影響していると伺いましたが、自律神経の束が通っている脊椎は、首を通っているため、首に負荷がかかると、結果的に自律神経の乱れにも繋がります。
今回は久手堅先生に、タオルを使った簡単な首伸ばしの方法を教えていただきました。首は硬い道具などでマッサージをしがちですが、神経や血管が集中しているので傷めやすい箇所でもあります。【タオル首伸ばし】は首を傷めづらく、多くのご家庭にあるタオルで簡単に実践できる方法。ぜひ試してみてください。
寒暖差疲労・寒暖差アレルギーになりやすい人は?
寒暖差疲労になりやすい人の特徴は次のとおり。
・男女比では女性が多い
・もともと冷え性気味の人
・デスクワークメインの人
・自律神経が乱れやすい人
反対に、寒暖差疲労になりにくいのは、【規則正しい生活を送っている人】【栄養・睡眠・運動をしっかりとっている人】【精神的ストレスのあまり溜まっていない人】。全てを完璧にこなすことは難しいですが、出来ることから心がけましょう。
寒暖差疲労・寒暖差アレルギーになってしまったら?
寒暖差疲労や寒暖差アレルギー、予防をしていても発症してしまったらどうすれば良いのでしょう?
寒暖差アレルギーは自身でのメンテナンスなどの対策が難しく、薬を処方したり、マスクなどで予防をしたりすることをおススメすることが多いとのこと。
一方で、寒暖差疲労は症状の種類こそ多いものの、対策はしやすいそうです。適切な対策を行うためには、まず自分自身で『寒暖差によって不調が起きている』ことに気づくことが大切です。その上で、肩こりが主な症状なのであれば、ストレッチなどのメンテナンスを行う、冷え性がメインであれば、洋服や入浴、食事などで深部体温をあげるなど、ご自身にあった対策を行うことが大切です。全ての症状を一括で治すことは難しいので、一番つらい症状は何か、自分自身の身体のことをよく知った上での対策が効果的です。
監修:せたがや内科・神経内科クリニック 久手堅司先生
動画解説:岸本慎太郎