tl_bnr_land

三大疾病の罹患経験者に聞いた…やっておけばよかったと思う疾病対策、2位は「定期的な運動」

まいどなニュース まいどなニュース

みなさんは日本人の死因の上位に挙げられる三大疾病(がん・心疾患・脳疾患)に対してどのような不安を持っているのでしょうか。そこで、三大疾病に罹患した経験を持つ全国の20〜60代の男女1057人(男性541人、女性516人)に調査をしたところ、罹患したとわかった際、不安だったことは約4割の人が「余命・治るかどうか」と回答しました。また、疾病にかかる前にやっておけばよかったと思う疾病対策は「食生活の改善(栄養バランス、食事量、アルコールのとり方など)」が最多だったそうです。

スマートスキャン株式会社が2022年8月に「疾病罹患の経済的リスクに対する実態調査」と題して実施した調査で、罹患前罹患後いずれも収入源があった20代(202人)、30代(219人)、40代(221人)、50代(211人)、60代(204人)の各世代から回答を得ました。なお、罹患した疾病の内訳は「がん(悪性新生物)」(58.1%)、「心疾患」(38.1%)、「脳疾患」(22.4%)となっています。

まず、「罹患したことがわかったときに不安だったこと」を聞いたところ、「余命・治るかどうか」(45.3%)、「治療費や入院費などの出費」(44.1%)、「後遺症や障がいがのこる」(28.9%)、「治療や入院中に収入が減少すること」(23.0%)といった回答が上位に並びました。

また、「疾病による後遺症や障がいの有無」については、「後遺症や障がいはない」(45.3%)が最多だったものの、「軽度の後遺症や障がいがある」(34.4%)、「重度の後遺症や障がいがある」(20.3%)と続き、三大疾病によって障がいが残った人が54.7%という結果になりました。

続いて、「治療や手術のために休職・離職しましたか」と聞いたところ、「休職し同じ職場に復帰して、勤務の時間や場所も変わっていない」(33.4%)が最多に。以下、「休職はしなかったが休暇はとった」(29.0%)、「休職し同じ職場に復帰したが、勤務の時間や場所が変わった」(16.2%)と続いたそうです。

なお、治療や手術のために休職・離職から復帰までに要した期間について、回答者からは「1年(心疾患/20代女性)」「2年(がん・心疾患・脳疾患/30代女性)」「3年6か月(がん・脳疾患/40代男性)」「5年2か月(がん/60代男性)」などが挙げられたほか、「10年以上かかった」という人もいたといいます。

次に、治療や手術のために休職・離職を経験した人に「罹患後、1カ月あたりの収入の変化」を聞いたところ、「以前と変わらない、または増えた」(23.7%)、「5万円以上10万円未満の減収」(15.9%)、「10万円以上20万円未満の減収」(14.6%)と続き、収入が減ったという人は7割以上となっていたそうです。

また、「収入が減った」と回答した人に「減収の期間」を聞いたところ、「3年以上5年未満」(26.3%)、「1年以上3年未満」(24.6%)、「半年以上1年未満」(18.5%)、「5年以上10年未満」(14.0%)と続き、減収の期間が1年以上におよんだ人は7割を超え、10年以上という人も約1割にのぼることがわかりました。

さらに、「治療・入院・リハビリなど(支援・介護を含む)でかかった費用の総額」を聞いたところ、「100万円未満」(37.5%)が最多に。以下、「100万円以上200万円未満」(17.7%)、「200万円以上300万円未満」(12.6%)と続き、4割近くが100万円未満だった一方で、300万円以上の費用がかかったという人は3割を超えており、治療やその後のリハビリなどに多額の費用がかかるケースも珍しくないことがうかがえたといいます。

ちなみに、健康であれば得られたはずの収入(逸失収入)については、「100万円(脳疾患/20代女性)」「300万円(がん/40代女性)」「500万円(がん、心疾患/30代男性)」「1000万円(がん、脳疾患/40代男性)」「2000万円(脳疾患/60代男性)」などのコメントが寄せられたそうです。

三大疾病のひとつである「脳血管疾患」の発症予防のために「年間でどれくらいの費用をかけられますか」と聞いたところ、「5000円未満」(22.8%)、「1万円以上1万5千円未満」(16.5%)、「1万5千円以上2万円未満」(15.7%)と続き、7割以上の人が2万円未満と回答したそうです。

最後に、自身が三大疾病に罹患した経験をふまえ、「疾病にかかる前にやっておけばよかった(周囲の人に勧めたい)と思う疾病対策」を聞いたところ、、「食生活の改善(栄養バランス、食事量、アルコールのとり方など)」(36.3%)、「定期的な運動習慣」(25.2%)、「睡眠習慣の改善(規則正しい睡眠、十分な睡眠時間をとるなど)」(22.0%)、「人間ドックの受診」(18.5%)といった回答が上位に並びました。

   ◇  ◇

調査を行なった同社は「人生100年時代といわれるこれからの時代、日本社会を元気にするために三大疾病をはじめ、あらゆる疾病を予防し健康寿命をのばすことが求められます。生活習慣を改善していくことはもちろん、健診・検診を受診して未病予防をすることがとても大切です。『治療』から『予防』へ、医療に対する意識を変えていくことが必要となるでしょう」と述べています。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース