今秋に「エアコンのお手入れ」をする予定がある人は4割 専門家が正しいお手入れ方法とNG行為を解説

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みなさんは、今秋にエアコンのお手入れをする予定はありますか。パナソニック株式会社が全国の20~60代の男女550人に調査をしたところ、今秋に「自宅のエアコンの手入れをするつもりがある」と回答した人は約4割に留まりました。なお、同社は自身でエアコン内部の洗浄(除菌剤やお掃除スプレーをするなど)を行うと、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあるとして、専門業者に依頼するよう呼び掛けています。

「2022年 秋のエアコン掃除に関する調査」と題して2022年8月に実施された調査で、男性307人・女性243人に聞きました。

同調査によると、「今秋に自宅のエアコンのお手入れをするつもりがある」と回答した人は47%でした。その一方で、29%の人が「ない」と答え、「わからない」(24%)を含めると53%の人が夏じまいの予定がないことが判明しました。

同社は「夏に稼働し続けたエアコンを掃除しないまま放置させておくことは、カビの増殖につながってしまいます」と説明しています。

続いて、夏じまいの予定が「ある」と回答した人に、「どのようなお手入れをする予定ですか」と聞いたところ、「自分でフィルターを掃除する」(90%)が最多だったほか、「自分でエアコン内部を見える範囲で拭き掃除する」(48%)、「内部クリーンモード(内蔵お掃除機能)を使う」(32%)がTOP3を占めました。

なお同社によると、4番目に多かった「自分で洗浄剤やカビ・ニオイを抑えるスプレーを使ってエアコン内部のお手入れをする」(31%)は間違ったお手入れ方法だといい、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあるといいます。

   ◇  ◇

夏に酷使したエアコンの秋の正しいお手入れ方法について、パナソニック・エアーマイスターの福田風子さんは以下のように解説しています。

▽秋カビ発生の原因とそのメカニズムとは?

カビは気温20〜30℃、湿度70%以上で最も繁殖しやすく、多くの胞子を作ります。真夏より湿気が多く気温が下がる秋は、カビの繁殖条件と合致しており梅雨どきと似ているのです。ではなぜエアコン内でカビが発生してしまうのでしょうか。

夏のエアコン稼働時間が長ければ長いほど、フィルターでブロックできないホコリや油分、カビ菌がエアコン内部に侵入します。また、エアコン内部に湿気がたまり、カビのエサであるホコリもたくさん付着してしまいます。

フィルター部分は掃除機で吸えばケアができますが、エアコンの内部はそういうわけにはいきません。エアコンを掃除せずに放置をしておくと、使用していない秋の間にエアコン内で繁殖したカビが冬の暖房稼働時に吹き出してしまうことになるのです。

【原因1:ホコリがカビのエサに】

エアコンは室内の空気を取り込み冷やしているため、空中に浮遊しているホコリもエアコン内に取り込んでしまいます。結果、エアコン内にたまったホコリは、カビが繁殖する原因になります。

【原因2:エアコン内部の湿気】

エアコンを使った後には、冷房使用中に結露した水分がエアコン内部にたまっており、湿気がたっぷりな状況で、カビの成長に適した環境になってしまいます。

▽正しいエアコンのお掃除・お手入れ方法

【ポイント1:フィルターの定期的なお手入れ】

エアコンフィルターのお掃除が大切です。フィルターの汚れは、能力の低下、消費電力の増加につながります。掃除機でホコリを吸い、それでも汚れが落ちない時は薄めた中性洗剤で洗い、陰干しをしてしっかり乾燥させてください。

【ポイント2:内部クリーン機能や送風運転を活用】

冷房中の結露により水分がたまったエアコン内部を乾燥させることが、実はカビ対策に効果的です。内部クリーン機能がエアコンに搭載されていれば使用しましょう。また、内部クリーン機能が搭載されていないエアコンの場合は、冷房運転の後に「送風運転」を3〜4時間行い、エアコン内部を乾燥させましょう。

【ポイント3:拭き掃除でカビ菌を防止!】

エアコンに汚れがたまるとカビ菌のエサになるため、汚れている場所(通風路、フラップ等)を拭き掃除してください。このときのポイントは、見える部分のみです。

※お⼿⼊れはそれぞれのエアコンの取扱説明書に従って⾏ってください。
※ご⾃⾝での掃除が⼼配な⽅、掃除がしづらい箇所の汚れが気になる場合やすでにカビが生えている場合は、専⾨業者にご依頼ください。

【これはやっちゃダメ!NGなお掃除とは?】

エアコンのクリーニングは高い専門知識が必要です。ご自身でエアコン内部の洗浄をしないでください。誤ったクリーニング方法(除菌剤やお掃除スプレーをするなど)を行うと、内部に残った洗浄剤で故障の原因につながる恐れがあります。専門業者に依頼しましょう。

   ◇  ◇

なお、エアコンには、内部を洗浄したり、加熱乾燥やイオンなどを内部に充満させて、ほこりの付着やカビの発生を抑制する内部クリーン機能(フィルターの自動掃除機能とは異なります・メーカーによって方法は異なります)が搭載されている機種もありますが、一般的に内部クリーン機能には下記のような問題があるといいます。

▽製品の出荷時に内部クリーン機能が設定されていない場合など、機能に気づかず、全く活用されていない場合がある
▽内部クリーン機能を使う場合、毎回お客様自身が手動でリモコン操作をしないといけない機種がある
▽エアコンの運転停止ボタンを押したあとに自動で内部クリーン運転が始まる場合、「電源が切れていない」と思い、もう一度運転停止ボタンを押して、内部クリーン機能を止めてしまう場合がある

そこで、同調査ではエアコンの「内部クリーン機能」についても調査をしています。

「エアコンの内部クリーン機能について、知っていましたか」と聞いたところ、34%の人が「名称も機能内容も知っている」と回答したものの、45%の人が「名称だけは知っている」と機能面については理解しておらず、さらに22%の人は「知らない」と回答し、名称も機能も理解していないことがわかりました。

続いて、「ご自宅のエアコンに内部クリーン機能は搭載されていますか」と聞いたところ、「搭載されている」が51%、「搭載されていない」が29%、「わからない」が20%という結果になり、せっかく搭載されていても活用されないままになっているケースが懸念されるといいます。

次に、エアコンの運転停止ボタンを押したあとに自動で内部クリーン運転が始まる場合、「電源が切れていない」と勘違いして、もう一度運転停止ボタンを押して内部クリーン機能を止めてしまう「エアコン2回切り」問題について、「内部クリーン機能」搭載機種ユーザーに「エアコン停止ボタンを押したにも関わらず、毎回エアコンが稼働を続けていると思った経験はありますか」と聞いたところ、「現在思っている」が19%、「過去に思った経験がある」が47%という結果になったそうです。

また、エアコンが稼働を続けていると思った際に「エアコン2回切り」を行った経験については、「現在やっている」(22%)、「過去にやっていた」(49%)と約7割の人が「エアコン2回切り」の経験があることが判明しました。

調査結果について同社は「現在流通しているエアコンは、ほとんどの機種が『内部クリーン機能』を搭載しています。まずはご自宅のエアコンの機能と設定を一度確認してみましょう。『内部クリーン機能』を正しく理解し、お手入れに活用することが大切です」と述べています。

   ◇  ◇

【出典】
▽パナソニック「エオリア」調べ

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