株式会社令和トラベルの調査研究機関「令和トラベル研究所」は、このほど「今、海外旅行で行きやすい国」について調べた「リベンジ海外旅行 攻略ランキング」を発表しました。海外旅行のリベンジ先として行きやすい国1位として、円安、物価上昇率、燃油高などの影響が少ない「タイ」が選ばれたそうです。
同ランキングは、日本人渡航者数上位20の国・エリアをピックアップした上で、観光入国がまだ認められていない中国と台湾を除いた18の国・エリアを対象として、「渡航条件」「フライト時間」「燃油高」「滞在費用」「訪問者数回復」「マスク規制」の6項目について、それぞれ5点満点で集計。客観的な指標を用いて「今、行きやすいのはどこなのか?」を評価したといいます。上位の結果は以下の通りとなりました。
▽リベンジ海外旅行 攻略ランキング
【第1位:タイ】
「渡航条件:4pt」「フライト時間:5pt」「燃油高:3pt」「滞在費用:5pt」「訪問者数回復:1pt」「マスク規制:5pt」
1位は「タイ」でした。人気の渡航先には、大都会でありながら寺院巡りなども楽しめるバンコクや遺跡の街アユタヤ、そして美しいビーチリゾート地であるプーケットなどがあります。タイはこれまで入国に際する事前申請やコロナ治療費等を含む医療保険への加入を求めていましたが、7月1日からこれらを廃止。有効なワクチン接種証明書があれば、入国時のPCR検査は不要だといいます。
日本と比べて物価も低く、ここ数年での物価上昇率も抑えられています。さらに、円安影響も限定的で、おトクに現地滞在を楽しめるそうです。まだ観光客の戻りは少ないですが、マスクの着用義務が撤廃されているため、マスクを気にせず観光を楽しむことができるといいます。
【同率第2位:ハワイ】
「渡航条件:4pt」「フライト時間:5pt」「燃油高:3pt」「滞在費用:1pt」「訪問者数回復:4pt」「マスク規制:5pt」
2位は「ハワイ」。早くから入国規制の緩和を進めており、現在はワクチン2回接種で、入国時のPCR検査は不要。マスク規制もなく、マスクフリーの滞在を楽しめるといいます。
現在、海外からの訪問者数の回復は4割弱ですが、本土からの渡航者はコロナ前の1.1倍程度にまで増加しており、全体としてはコロナ前の9割程度まで訪問者数は回復しているものの、観光客の利用が多いショッピングセンターや一部レストランなどは閉鎖中のところもあり、完全回復とまではいっていない状況だそうです。
【同率第2位:韓国】
「渡航条件:4pt」「フライト時間:5pt」「燃油高:5pt」「滞在費用:4pt」「訪問者数回復:1pt」「マスク規制:3pt」
「韓国」が同率の2位となりました。観光ビザ不要措置が、10月末まで延長されることが決定。さらに、韓国入国前のPCR検査も不要となり、一気に渡航しやすくなったといいます。(韓国入国後のPCR検査は残っています)
燃油高影響、円安影響も小さく、費用面ではコロナ前と近い水準で渡航・滞在することが可能。ショッピングやグルメを楽しむソウル、ビーチリゾートでありながら山も近い釜山、「東洋のハワイ」とも言われるチェジュ島などが人気の渡航先ですが、日本人含む外国人観光客に人気だった明洞や東大門エリアは閉店・休業が目立つ状況だそうです。
【同率第4位:フランス】
「渡航条件:5pt」「フライト時間:2pt」「燃油高:1pt」「滞在費用:4.5pt」「訪問者数回復:4pt」「マスク規制:5pt」
ヨーロッパの中からは「フランス」が4位にランクイン。早くから、ワクチン接種証明書も不要で渡航条件はコロナ前同様に緩和されているそうです。海外からの訪問者数はコロナ前の7割以上の水準に回復し、マスク規制もありません。
アメリカなどと比べれば、物価上昇率や円安影響は限定的な一方で、燃油高の影響を大きく受け、またウクライナ情勢による航路変更でフライト時間が通常より2~3時間長くかかる点が、日本からの渡航者にとっては懸念点になりそうです。
【同率第4位:マレーシア】
「渡航条件:5pt」「フライト時間:5pt」「燃油高:3pt」「滞在費用:4.5pt」「訪問者数回復:1pt」「マスク規制:3pt」
同率の4位には、東南アジアから「マレーシア」がランクインしました。都会の観光を楽しめるクアラルンプールや、ペナン島、ランカウイ諸島等の美しい島々が人気です。
ワクチン接種状況に関わらず、入国時のPCR検査は不要。やや円安影響を受けているものの、もともとの物価水準はタイよりさらに低く、物価上昇率も調査対象国の中で最低水準のため、現地滞在を抑えられる点が魅力だといいます。訪問者数回復はこれからで、屋内や公共交通機関におけるマスク着用は必要になりますが、観光回復が本格化して混雑する前に一足先に楽しんでみるのも良いかもしれません。