「半数以上は女性客」リングのある神戸のプロレスカフェバーが話題 かぶりつきの席に「プ女子」がズラリ

山中 羊子s 山中 羊子s

 今年5月に神戸・元町に移転オープンしたプロレスカフェバー「RING SOUL(リングソウル)」が注目されている。目玉はドドーンと中央部に設置された本物のリング。毎週金曜日にはプロレスラーの激闘も見られ、プロレス好きの「プ女子」にも人気が高い。経営者はプロレスラーの藤永幸司さん。9月17日、18日には「神戸メリケンパークプロレスフェス2022」を開催する。「プロレスで神戸を元気に」と頑張る藤永さんに話を聞いた。

現役プロレスラーが創業したリングのあるカフェバー

 「RING SOUL」はプロレス好きの間ではちょっとした有名店だ。阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けた神戸。そんな神戸を「プロレスで元気にしたい」と立ち上がったのが藤永幸司さんだ。悪役として登場し、リングネームは「BADMAX藤永」。大震災から4年後の1999年、神戸・元町高架下に店をオープンさせた。

 その後は20数年、神戸高架下の名物店にもなっていたが、2020年3月末、JR元町高架下の耐震補強工事に伴い、立ち退きせざるをえなくなった。幸いにも「阪神元町駅」に直結し、遠方からでも行きやすい場所を見つけることができ、2022年5月8日、現在の場所に移転オープンしている。

全国的にも珍しいリングのあるカフェバー

 店で一番の存在感を放っているのはやはりリングだ。毎週金曜日の夜には、プロレスラーによる激闘が繰り広げられる。目の前がリングとあって、試合が始まれば、臨場感たっぷりの激戦が繰り広げられる。かぶりつきの席では「プ女子」がズラリ並ぶことも珍しくない。

 「駅に近いし、仕事帰りにも立ち寄れる。女性一人でも入りやすいのがこの店の魅力」とは20代のOL。藤永さんも「お客様の半数以上は女性です。初心者の女性でも安心して来ていただけるお店です」と話す。

 実際、訪れてみて、女性客が多いのには驚いた。それも、お一人様が意外と目につく。「お店で女性同士、プロレスを通して友達になる人もいますね」

 女性に人気なのはダイナミックな技の応酬だけではない。個性豊かなプロレスラーが多く、悪役でも愛嬌があったり、イケメンレスラーがいたり。技あり、人あり、笑いあり…みたいなところもこの団体の魅力だったりする。

 試合がない日でも試合の映像が流されている他、メニューも「おしい」と評判になっている。おすすめはステーキ100gを挟んだ「メリケンドッグ」(800円)で、話のタネにも食べたいレスラー考案の一品だ。また、リンソステーキ220g(2500円)や、牛すじカレー(1000円)などもボリューム満点で人気だ。

 ドリンク類ではカシスビールの「コブラツイスト」(800円)やメロンリキュールを使った「三沢のエルボー」(800円)などユニークな名前のオリジナルカクテルは要チェックだろう。ちなみにチャージ料が必要だが、特別会員(チャンピオンカード1年間有効3000円)になると、普段のチャージ料はなく、試合のある日は試合チャージ料が半額になり、名物のリンソステーキ2500円が2000円になるなど特典はいろいろある。

9月17日、18日「神戸メリケンパークプロレスフェス2022」開催

 毎週金曜は多くのお客様が店に訪れる。午後9時から2試合が予定されているからだ。取材した日はなんと同店でプロレスにふれたのがきっかけでプロレスラーになった清水佑さん(2019.5.6デビュー)と、藤永さんの試合となった。甲乙つけがたい大迫力の戦いは最終的には藤永さんに軍配が上がった。

 その藤永さんが率いる「KOBEメリケンプロレス実行委員会」は3年ぶりに、第2回「神戸メリケンパークプロレスフェス」をこの9月17日、18日に開催する。プロレスだけでなく、グルメやダンス、レゲエ、水かけ祭りなど多彩な内容になっている。ちなみに、プロレスの試合は18日午後1時からスタートし、観戦は無料。「一人でも多くの人にプロレスを楽しんでもらいたい」という思いからだそうで、お店を飛び出してメリケンパークに特設リングを設営。総勢30人以上のプロレスラーが日頃の技を競い合う。もちろん、悪役レスラー「BADMAX藤永」も「神戸を元気に」と願いを込め、リングに立つ。

◇プロレスカフェバー「RING SOUL(リングソウル)」

神戸市中央区元町通2-9-1元町プラザビルB1F
電話078-381-8133
営業時間は17:00~24:00/定休日は月曜・火曜
https://ere.themedia.jp/

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